え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

サウルの息子

2016年07月25日 | ドラマ
2015年 ハンガリー 107分 ドラマ/ホロコースト
監督/ネメシュ・ラースロー
出演/ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レヴェンテ、ユルス・レチン
    トッド・シャルモン、ジョーテール・シャーンドル

2015年カンヌ国際映画祭グランプリ、2015年アカデミー外国映画賞
(90点) 衝撃度の割に見やすい問題作。だからDVDでも観れ。

主人公サウルのアップと背中ごしに映るピンボケ映像。それはユダヤ人大量虐殺の現場だった。
ナチスだってやりたくない処刑処理をユダヤ人にさせていたのだ。
そんなゾンダーコマンドと呼ばれた特殊部隊の一人サウルが処刑現場で自分の息子かもしれない遺体に出会う。
心を閉ざし日々同胞を死に追いやりその遺体処理をし、数か月後には自らも殺される運命にあるゾンダーコマンドのサウルはその子供の遺体を自分の息子と思い、ちゃんと葬儀埋葬しようと奔走。
毎日何千人も送り込まれ処刑処理するという地獄以上の地獄の中で何かに取り憑かれたようにサウルが右往左往。
そんなカンヌグランプリの問題作。


今年度ナンバーワンと言われるユダヤ人大量虐殺の現場を描いた問題作。
評論家や映画通が絶賛しているので観るつもりだったが、時間が合わなかったり、気分が乗らなかったりして結局見逃してしまった。
TSUTAYAに行ったら早々に新作レンタルされていた。
テレビで観るもんじゃねーなーと思いつつ、ラブコメや韓国時代劇、ネコの映画などと一緒に借りて観た。
うちのテレビはまだブラウン管仕様で、この映画は今時特殊でワイド画面ではなく昔のテレビサイズで撮られていて、テレビ画面いっぱいに映る映像が、意外と劇場で観るよりも良かったのではないかと思えたりもした。
画面構成のせいか、あんまり映画ぽく感じなかった。
主人公とともに体感する作りだが感情移入はしづらく、だから最後まで観れる。
人間を流れ作業で殺し処分していく殺人工場と言うとてつもなく凄惨な映画なのだが、主人公のアップ以外わざとピンボケさせていることもあり、恐ろしい内容の映画の割に観ていること自体はそんなに辛くない。
Yuo-Tubeで町山智弘の紹介ラジオや宇多丸のシネマハスラーでの解説を聞くと、キツそうで観ることをためらいそうになるが見やすいのでテレビでも良いので観て大丈夫。
話題作と言うことで気軽に観れ観れ。
とりあえずこんなことが実際に行われていたことを知ることが重要。

いや、ちゃんと内容を理解して二回目冒頭を見たら結構キツかった・・・。


(2016年7月25日TSUTAYA新作5本1080円にてレンタル鑑賞)
  同時レンタル「猫なんかよんでもこない」「エージェントウルトラ」
        「メモリーズ」「レインツリーの国」


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