80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

お葬式

2010-04-24 09:56:20 | 家族
 最近はお葬式と言ってもご親戚だけの間で執り行われる

こともだんだん増えてきているようであるが、この間、

長男の嫁さんのお母さんのお葬式は、そういうお式であっ

たのだが、本当に、其れまでのご本人さんとご家族の人間

関係の良さが出ていたようなものだった。

立派なご本堂で三人のお坊様方の読経から始まったが、

始まる前に息子が

 ”お母さん、お経が多分長いと思うけれど大丈夫?”と、

言って心配してくれていたが、本当に長いものだった。

私は貧乏人の悲しさ、多分お布施が随分と多かったに違い

ないと、お坊さんの懐勘定まで考えてしまった。

 それから、ご本人様とのお別れの儀があり、すぐ近くの

火葬場での一連のお別れの行事が続き、又、お寺に帰って

お食事をいただいたのだが、三人のお子様方のご家族と、

妹さんのご家族とのやり取りが、実に、温かみに溢れて

いて、見ていて心地よかった。

今まで、この年になるまで、随分といろいろのお葬式に出て

きたのだが、こんなお幸せな仏様ってあっただろうかと思う

ほどであった。

 どうも私なりに考えてみると、お亡くなりになる前に、

二、三年の準備期間があったらしい。其れがよかったのでは

なかろうか?

大腿骨を骨折されてご入院されたり、あちこちの病院へ入って

おられる間に家でのご看病もあったり、あちこちと温泉にお連

れしたりで、孫たちが交代で車椅子を担いだりと言うこともあ

ってお孫ちゃんたちの間によい連携が出来たのだと思った。

本音を明かすと、其の9年前にお父さんが亡くなられた時には、

お孫ちゃん達、つまり従兄妹間の連携があまり感じられなかっ

たのであったのに、今回は非常にいい関係になられたと思った

のである。

人間みんなで何かを一緒にすることが大事なのかもしれないと

つくづく思った。

おじいちゃまの時には、ほとんど急なことで、みなさんの

お心の準備期間がなかったのだとも考えた。

確か急に意識不明になられてから三ヶ月以上は入院されて

いたけれど、意識不明と言うことで、あまり皆さんで一緒に

お名残を惜しむことがなかったのだと思う。

おばあちゃまの場合には、皆さんで助け合い

ながら面倒を見られたと言うことが、いい関係を

作られたのだろうなあと推測した。

ご長男のご挨拶もなかなか皆さんを思いやられたいい

お言葉が続いていた。

私は今までぽっくりいきたいなんて思っていたけれど、

こういうのも悪くないかもしれないと思い始めてしまった。