80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

保育科(16)

2010-04-06 14:26:18 | 学校
 それから警友病院へ通うにはどうしたらいいかと

考えたが、どうしても昼休みを返上して行くしかないと

思って、お弁当をもって行くのをやめた。

午前の授業が終わるころには、病院へ行く支度をしなが

ら、講義が終わるのを待って、先生が前から出られるの

と、ほぼ同時に後ろのドアから飛び出し、白楽の坂を駆

け下りる。

来た電車に飛び乗って、桜木町まで行き、そこからは

駆け通しで病院へ行った。

 はじめの頃父は何時もふーふー言って寝てばかりだ

ったので、そっと、洗濯物を取り出し、新しい下着を入

れて一応父の様子を確かめたり、引き出しの中を見たり

して、急いで又、戻って午後の授業に出ていたが、運の

いいときには駅で牛乳を一本買えるので、行きに1本。

帰りに1本飲むことが出来た。

母の熱海の病院へは十日ごとに家政婦さんにお金を払う

約束になっていたので、特別に用のないときには、十日

に一回しか行ってってやれなかったが、其の日は父の所

へ行って、其の帰りに銀行へ行き、午後の授業の後、

自分の家のある茅ヶ崎を通り越して熱海の病院へ行き

家政婦さんの支払いを済ませた後、母に夕飯を食べさせ

たり、次に何を持って行ったらいいのかとか、父の様子

を話したり、母のベッドの周りの方の御用を何かさせて

いただけることがあればと伺って、それから、帰るのだが、

時には母にリハビリをさせるからと言うことで、トレーニ

ングパンツと、シャツがいるということで、途中の平塚駅

で下車して、探したりもしていたのだが、母の手足が、病

気で変形しているのでなかなか探すのに苦労したし、時に

は家に帰ってミシンを出して縫ったりしなければならなか

った。

(つづく)