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浜岡原発運転停止

2011年05月09日 21時14分21秒 | Weblog
原子炉の運転を停止しても、「使用済み核燃料」を運び出さないと意味がない。
福島第一原発の4号機は、東日本大震災発生時は点検中だったにもかかわらず、保管されていた核燃料の発熱を抑えられず爆発した。

浜岡原発も運転を止めるだけでなく、核燃料の運び出しもする必要がある。

原発を止めてから、核燃料を運び出せるようになるまで約2年かかる。と言われている。

耐震・対津波対策をするのに、原発の運転を止める期間は2年以下。

核燃料を運び出して、安全を確保できるようになる前に、津波対策の工事が終わるわけだから、
「浜岡原発の運転停止」は政治的なパフォーマンスと思われる。

何らかの手段で核燃料を浜岡原発から運び出すとして、どこに持っていくのか?
受け入れる都道府県は存在するのか?
海外に持ち出すのか?

「使用済み核燃料」を何とかしないと、安全にはならない。


浜岡原発を止めると、必要な電力を発電するために、火力発電所を大量に動かす必要がある。
火力発電所を使うためには、大量の化石燃料・石油・石炭が必要になる。
海外から輸入しないといけない。

2年間の運転停止で、約5000億円分の化石燃料を追加輸入する必要が出てくる。
その5000億円を誰が負担するのか? 首相個人のお財布からでれば話は早いが。
中部電力の電気料金を値上げするのか?
血税から負担するのか?

自由民主党の幹部の娘が「東京電力」に就職しているらしい。
だからなのか、東京電力への圧力を強めている民主党の避難が目立つ。政治がもめている場合じゃないのに。
東京電力の持つ「柏崎刈羽原発」は、東北電力に売却されるべきだ。そして、その売却資金を賠償に充てるべきだ。


大阪府知事は、関西で節電することで、関西電力の余剰電力を中部電力に供給しようとしている。
現実が見えていない。
関西電力の持つ「原子力発電所群」が定期点検に入ろうとしている。その上、東日本大震災の影響で、点検項目の見直し・再設定が進んでおり、現在定期点検中の原子炉群の運転再開のメドが立っていない。国の原子力監督機関が「点検項目の再設定」に時間を取られた場合、定期点検が終了するのが遅れる。それと同時に、次の原子炉群が定期点検期間に入ると、関西電力の発電能力は最大で30%不足する。

関西圏だけで30%節電しても、余らない可能性がある。と言うか、30%節電できないと、最悪の場合、停電になる。

西日本の電力会社から電力の供給を受けも、中部地方に提供できる電力はほんの少しだろう。

首相がリーダーシップをはっきして、定期点検項目の見直しを直ちに行い、定期点検中の原子炉の運転再開に全力を上げれば、関西圏で電力不足が起こる可能性はなくなり、関西から中部地方への電力の供給にも余裕が出る。可能性はある。