LOVE JUNXS ~牧野アンナさんと朝ドラ『瞳』

2008-05-22 23:58:00 | 連続テレビ小説


 最近は時間も合わなくてご無沙汰している朝ドラ『瞳』だけど、スタッフの一人として(ダンス指導)参加している牧野アンナさんには、代々木にあるオリンピックセンターで毎週お目にかかっています。ここで彼女は、ダウン症の子供たち(大人の方もおられます)にヒップホップダンスを教えています。
(GWに放送された特番の中で、レッスンの様子が紹介されたそうですね)
 
 最近のレッスンでは、彼女がチーフインストラクターを務める「LOVE JUNXS」の発表会『 LOVE JUNXS LIVE  BREAK THE WALL 6 』が来週(6月1日)に迫ってきていることもあって、かなりハードにリハーサルを重ねています。私が一緒に通っている「LOVEJUNXS」のレッスン生は、「ステップアップ」というクラスに所属していますが、ライブでは「あんな・チーム」「なみお・チーム」「みちこ・チーム」「まりりん・チーム」の4つのパートに分かれて、パフォーマンスを演じます。
 映画『合唱ができるまで』もそうでしたが、バラバラだったものが一つにまとまるまでの過程ほど見ていて面白く、なおかつ感動させられるものはありません。インストラクターの先生方(といっても、それこそ『瞳』に出てくる若者たちです)は、各パートに合った振り付けや決めのポーズを考えるのですが、これが試行錯誤の繰り返しで、毎週少しずつ内容が変わっていきました。本番が近づいているのに「振り付けが変わりました~」なんて言われて、「ダウン症の子供たちがついていけるのだろうか?」と、思ってしまいましたが、これが大間違いで、以前の振り付けよりも格段に良くなっていきます。「障害があるのだから、そこそこでいい」といった気持ちは、インストラクターには微塵もなく、より良いものを皆で作り上げるんだ、という純粋な気持ちだけでやっていることがわかりました。私が勝手に健常者と障害者という、ありもしない垣根を作っていたのです。
 先週の土曜日、この日最後の通し練習を終えた瞬間のアンナ先生と生徒たちの笑顔はとても印象的でした。言葉にすると陳腐ですが、誰もが「できたよ!」という喜びを全身で表していました。見学している自分も、彼らと一緒に笑い、喜び、ガッツポーズを繰り出し、手を叩きました。
 今週末は、いよいよ仕上げの日になります。もう一歩のところまで来ており、レッスンの最後に彼らがどんな素敵な顔を見せてくれるか、今から実に楽しみです。残念ながら、私は本番の舞台を見ることができないのですが、映画『合唱ができるまで』でも、合唱団が舞台に登場するシーンでエンドロールになりました。「ダンスができるまで」の過程を見られたことの方が貴重な体験に違いありません。

 この仕事にそれこそ「情熱大陸」している牧野アンナさんは、大変なサラブレッドでもあります。曽祖父は日本映画の父=牧野省三。祖父は溝口&小津&黒澤より高く評価されている映画監督のマキノ雅弘(200本以上の映画を撮った)。祖母は大女優の轟夕起子。父は沖縄アクターズスクール校長のマキノ正幸、映画監督のマキノ光雄、俳優の長門裕之&津川雅彦兄弟も親族です。ここまで来ると、憧れを通りこして圧倒されてしまいますね~。
 彼女自身も小さい頃から父の元でレッスンに明け暮れ、アクターズスクールのインストラクターとして、安室奈美恵、MAX、SPEEDなど多くのアイドルを送り出してきました。朝ドラ『瞳』に出演している田野アサミ(由香)&満島ひかり(純子)も、実は彼女の教え子で、「スクールに通っていた頃は小学生だった二人と、こんな形で仕事ができて嬉しい」と、レッスン中もかなり盛り上がっているとか・・・ちなみにヒロインは、去年の9月からクランクインした11月まで、週3回のペースでアンナさんのレッスンを受けたそうです。
 こうした情報はこの記事を書くにあたって後から仕入れたものですが、目の前で楽しそうに子供たちとダンスを踊っているアンナ先生がそんなすごい人だったなんて・・・レッスン生は皆、アンナ先生を始めインストラクターの方が大好きですが、私も大好きになりました。
 そんなわけで、少し親近感の湧いてきた朝ドラ『瞳』ですが、とりわけ不評の脚本家は朝ドラ『あすか』の脚本を書いた人だったんですね。「何でその人がこんな脚本を~」という声もありますが、私は「何だ、じゃあ仕方がない」と、脚本に関してはもうあきらめました(明日香と和菓子という素晴らしい素材を少しも魅力的に描いてくれませんでした)。でも出演者の皆さん、脚本なんて「パーツ」に過ぎないのだから、頑張ってくださいね~♪

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