甘樫丘から橿原神宮駅まで15分かかると予想しましたが、方向音痴の悲しさから道を間違えるかもしれないので、16時30分に甘樫丘を後にしました。一度は通ったはずですが、地図とにらめっこしながらペダルを漕いでゆきます。道なりに走っている間に方向感覚がなくなり、ちゃんと駅に向かっているのか不安を覚えたとき、剣池のほとりに出たので、ほっと胸を撫で下ろしました。
(17時までに自転車を絶対に返さなければいけない、というわけではないけど)
京都行特急と西大寺行各駅停車。当初の予定では、飛鳥を訪ねるのは最終日で、この特急に乗るはずでした。結果論だけど、今日に変更して正解だった!
近鉄奈良駅に着いたのが17時50分。送迎バスがそろそろやって来る頃合ですが、昨日と違って身軽なせいか、楽に歩けそうな雰囲気。夕食を取りながら、夜の奈良町を散歩することにしました。駅前のアーケードを通り抜け、三条通りから猿沢の池に向かいます。
夜の猿沢の池は、雰囲気たっぷりに興福寺の五重塔を水面に映していました。それにしても、まだ6時台なのに歩いている人が極端に少なく、三条通りのお店も殆ど閉店していました。感覚的には「プラス2時間」といったところでしょうか?
夜の奈良町も、日中とは打って変って静寂に包まれていました。犬の鳴き声が「遠吠え」に聞こえるほど。足音も響きます。まだ7時台なのですが・・・ホテルに『鹿男あをによし』のロケ地を記した手書きのMAPがあったので、それを片手に路地から路地へと歩きました。
(右)小川先生の下宿先。実は、偶然撮っていただけ(多分そうだと思う)。ニワトリさんは違う場所を下宿先だと勘違いしていました! そこも似ていたんだけどね・・・
(左)小川先生と藤原道子が泊まった旅館「静観荘」。設定では飛鳥でした。妖気が漂っているかのような実に雰囲気のある旅館で、奈良町にありながらこの空間だけ浮いている(良い意味で)感じ。是非とも泊まってみたい!
後でよく見ると、持参したガイドブックにも「おいしい店」がたくさん紹介されていたのに、全く参考にしなかったのは間抜けとしか言いようがありません。店先でお品書きを覗きこんでは、「ここは仕切りが高そうだな~」とか、「実際、値段が高いな~」と、入るのを躊躇していているうちに、2時間経過・・・。「こんなことなら、さっきのあの店この店に入ればよかったのに~」と、半分ふてくされて(どーいう性格なんでしょう?)飛びこんだのは極めて普通のレストラン。でも、このボリュームで750円!は絶対的に安く、プラス100円のコーヒーが出がらしではなかったのに感動して、餡蜜450円をデザートで追加したら、これも特大サイズ。味は普通の家庭料理といった感じだったけど、大いに気分を良くして店を出ました。さすが、「食えばわかる」男!
三条通りをJR奈良駅に向かって歩いてゆくと、6年前の暮れに泊まった「ホテル フジタ」の前に出ました。懐かしさのあまり、家に電話してしまいました・・・この道を反対側に歩けば「猿沢の池」経由で春日大社に着くのに(実際6年前は、朝食前に初詣も兼ねてホテルから春日大社まで歩いた)、翌日の午後、大変なまわり道をして春日大社に向かうことになるとは、この時点では知る由もなし・・・。
初の「3万歩超え」を達成して、さらに気を良くした(馬)鹿男ですが、お風呂に入ると、自転車のペダルを必死に漕いだせいで?内腿が赤くなっていました。お湯に浸かると、内腿だけでなくお尻もヒリヒリしみてきます。猿みたいに赤いオケツになっていたのかもしれません。
久しぶりに「全消去」をやってしまいました。早朝、書き直し・・・。あっ、もう7時だ。おはようございま~す!