東照宮の表門をくぐると、広い境内に建物が点在している風景が見えます。
上神庫・中神庫・下神庫を総称して三神庫と言い、この中には春秋渡御祭「百物揃千人武者行列」で使用される馬具や装束類が収められています。
最初が下神庫です;
そして中神庫です。
注目はこの上神庫です。
狩野探幽が象を知らず、想像で下絵を描いたという象の彫刻があります
反対側にはきらびやかな建物が多い中、とても質素な東照宮唯一の素木造りの建物、上厩舎(しんきゅうしゃ)があります。
東照宮に仕える神馬をつなぐ馬屋ですが、かの有名な三猿のある場所です。
神馬の条件は雄の白馬で、現在はニュージーランドから贈られた「光徳号」と日本競馬会から贈られた「福勇号」がいるそうです。
「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿の他に、猿の一生が8つの場面で描かれているので、順番で見てみましょう。
この子は無事に生きていけるかしら・・・と母親は遠くを眺めながら、子猿の将来を案じている。
分別のつかない幼いころ、悪いことには「見ざる、言わざる、聞かざる」ということを表現
そろそろ親離れの時期。でもまだ不安がいっぱいなので、ひとり立ちする決心がつかない。
空を見上げながら、青年猿は決心を固めた様子。右には、星雲の志を意味する青い雲がある。
人生うまく行かないことも。でも落ち込んだときには、励ましてくれる友達がいる。
隣で無邪気に遊ぶ女猿に、恋をした青年猿。どうやって思いを伝えようか思案中。
人生そう甘くもなく、荒波にもまれることも。力を合わせて乗り越えていけるのか!?
お腹がふっくら。もうすぐ家族が増えます。こうして同じような人生が繰り返されていく。
猿の人生ストーリーを見終わって、ここは開運スポットの石です。
この石に立つと、青銅鳥居、陽明門、家康のお墓が一直線で、陽明門の上には、夜に北極星が輝きます。
そして背後には直線状に江戸城があるのです。
御水舎(おみずや)の水盤は元和4年(1618)九州佐賀藩主鍋島勝茂公によって奉納されました。
ここにも「完成した瞬間から崩壊が始まる」の考えから、屋根の角の一か所が削れていました。