アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

村上春樹著「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」

2014年09月12日 | 読書三昧
町の図書室でみつけ、借りて来て読んだ。
田舎の図書室ならではだ。



物語~苗字に色の字がない主人公の「田崎つくる」は、ある日突然、5人組のグループから仲間はずれにされる。しかし、なぜ疎外され、放逐されたのか理由がわからず悩み自殺まで考える。そして16年後、それを解明する巡礼の旅に出る・・・。

初夏の台風のように、始めは行方が定まらずノロノロしていたのだが、1/3を過ぎるあたりからスピードアップし、結果的に、彼のものとしては面白く読んだ。

内容は兎も角、その文章の美しさに酔った。それだけで、本を読む楽しさの半分は満たされたことになる。その点で、この人は天才なのだと思う。

加えて、最近、何度か書いているのだが、小説の成り立ちが作者本位ではなく、主人公主体である点でも大いに共感した。

つまり、物語が主人公が目視し、思考した事柄を中心に構築されて行くという、極く当たり前の作風に徹している点でも安心して読むことができた。

ただ、最近、この人をノーベル賞にと期待する向きもあるが、残念ながら、小生はその気にはならない。何故なら、いくら文章が美しく上手でも、物語を形成する(思想としての)バックボーンを感じないからだ。

この点、先輩の受賞者らは、背骨がはっきりしていたように思う。
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トマトを食べる蜂

2014年09月11日 | 田舎暮らし
このところ変なことばかり起こっている。

今朝のニュースでご存知の通り、ゲリラ豪雨のため、札幌では70万人もの人々に避難勧告が出されている。当地に移住して16年になるが、こんなことは初めてだ。

加えて、この写真。



菜園のトマトだが、スズメ蜂に食い荒らされてボロボロになっている。今も、大きな蜂が1匹入っているが、反対側の壁にへばりついているので、画面には写っていない。

3・4日前、ほどよく赤化したので収穫しようとしたら、下部にあいた穴から蜂が2匹、トマトの内部に入っているのに気付いた。うっかり手を出すと刺されそうなので、採るのを止めた。

そうこうしている内に、どんどん食い荒らされてご覧のようになってしまった。

何故、蜂がトマトを食べるのかよくわからない。
たぶん、この秋は、彼らの食糧になるものが不足しているためと思われる。

問題は、まだ食べられていない隣のトマトだ。
何とか収穫したいのだが、いつ見ても食べかけのそれに蜂が入っているので、(隣の)トマトを採ることができない。このままでは、このトマトもターゲットになりそうだ。
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不発の名月

2014年09月10日 | 田舎暮らし
8日は、中秋の名月。(となるはずであった)

残念ながら、月が上る時刻になって急に雲が増え、羊蹄山にのぼる名月を捉えることはできなかった。

これが直前の状況。そこそこ晴れていて撮影はうまく行くと思われた。



その後、手前に写っている低い雲が急速に勢力を増し羊蹄山をすっぽり包み込んでしまった。実際に月が上ったのは、午後8時近くなってから。

これは、自宅から撮影した満月だが、これでは何の面白みもない。



ということで、過去に撮影した羊蹄山上空の名月をどうぞ。



来年こそは、再び、中秋の名月にまみえたいものだ。
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森博嗣著「素直に生きる100の講義」

2014年09月09日 | 読書三昧
「常識にとらわれない~」「”思考”を育てる~」に続くシリーズ3作目。



昨年の後半、半年ほどの間に著者の脳裏に去来したあれこれを、見開き2頁のショートショートにまとめ出版したもの。

従って、どこからでもどのように読んでも良く、また、たいして為になるものでもない内容である。

ただ、100件もあれば、何がしかは目に留まる項目がある。

ちなみに、小生が気になり頁を開いたものをあげてみると、

 ・「あの人も歳をとったな」と感じるのは、歳とったせい。
 ・歳をとってもっとも衰えるものは、創意である。
 ・学ぶことは、考えることではない。
 ・いかなるものも、好き嫌いがわかれる。
 ・意味は一般的だが、美しさは個人的である。
 ・芸術には、不幸な経験を最上の価値へ変換させる力がある。
 ・「技術」とは、簡単な方法を探すことである。
 ・理屈で反論できない人は、人格の中傷で反論するしかない。
 ・かっては、ネットをしない自由があった。
 ・孤独こそ、人間の価値である。
 ・汚染水を漏らさない技術は、原子力関係の先端技術ではない。
 ・保険とは、みんなで一部の不運な人を救済する仕組みである。

とまあ、こんな具合である。

例えば、小生の経験だが、ある時、小生の所有物を勝手に持ち出した人間に対して「何故断わりもなく持ち出したのか。すぐ返せ」と迫ったら、「大人げない」という罵声が帰って来たことがあった。これなど、「理屈では~」に相当する典型ではあるまいか。

言わば、100件もあれこれあげつらえば、その内何件かはその時々の読者にフィットするであろうという目論見である。それで、そこそこ売れれば著者の思う壺である。
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山の幸、畑の幸

2014年09月08日 | 田舎暮らし
山のキノコ(ラクヨウ茸)が採れだした。



手前に写っているが、今朝、家内が散歩の途上でみつけてきたもの。

このキノコは、落葉松(主として幼木)の周囲に出るので、元気の良さそうな落葉松を目指すのだが、その周囲が比較的きれいでないとダメらしい。要は、条件がいくつかあって、それをクリアしていそうなところを探すのだが、やはり経験が必要だ。

小生などは、元々目が悪いせいもあって、一緒に歩いていてもトンと見つけることができない。

菜園の野菜は、峠を過ぎたが順調な収穫が続いていて、調理台の上は野菜で一杯だ。
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思考停止に陥っていないか?

2014年09月07日 | つぶやき
安倍首相の言葉が何とも軽い。

「状況はコントロールされている」と五輪招致のプレゼンで言ったかと思えば、「集団的自衛権の行使容認」で日本はより安全な国になり、国民の安心、安全を守ることができると(何ら根拠も示さず)述べたりする。



政治家の言葉は実(結果責任)を伴わないければならないという常識すらわきまえていないのではと、国の責任者であるだけにその影響の大きさに戦慄する。

4日の新聞(朝日)から、漫画家の小林よしのりさんの談話を転載して参考に供しよう。



少し記事が小さくて恐縮だが、ご精読いただければ幸いである。
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疲れた~サッカーウルグァイ戦観戦

2014年09月06日 | ギャラリー
FIFAランキング6位の南米ウルグァイを迎えて戦った新制アギーレジャパンは、昨夜の札幌ドームの試合に0対2で敗れ、黒星スタートとなった。

札幌での試合ということもあり、試合を通して(TVで)観戦したが、新体制の日本代表チームは、実力を発揮できないまま、試合巧者のウルグァイにまるめこまれたとの印象を残した。兎に角、疲れた。



このウルグァイは、W杯南アフリカ大会では4位、先のブラジル大会でもベスト16に入っている。また、昨年8月の親善試合では、2対4で敗れている相手だ。

その強豪を相手に、新監督の元とは言え、即製チームで勝てるはずがない。むしろ、相手の寄せの速さとか、バランスのとり方など学ぶことが多かったはず。今後の精進に期待したい。写真は、デイリースポーツからお借りしました。
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ようやくトマトが~

2014年09月05日 | 田舎暮らし
カラスと取りっこしたトマトが、CD吊るしの効用で、ようやく成ったまま赤化した。
採ってみると、ずっしりと持ち重みのする良玉であった。



食べてみると、これまた「さすが自家製」という一種の手前味噌的感覚も手伝って、それは美味しかった。

勿論、それまでは未熟のものを採取して、しばらく手元において赤化させていたので、その違いも美味しさに反映しているものと思われる。
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秋色深まる~北海道ニセコ

2014年09月04日 | 田舎暮らし

一昨日、昨日と真夏が戻ってきたような陽気でしたが、今日は一転、雨模様で秋の深まりを感じさせます。

近くの林の山葡萄も大分色づいて来ました。



東京では、デング熱を媒介する蚊が問題となっていますが、当地ではこの夏、蚊や昆虫の発生が極端に少なかったです。

この結果、この夏、蚊に刺された記憶がありません。
また、夏ゼミも鳴きませんでした。

当地に住んで16年目になりますが、こんなことは初めてです。
広島市で土砂災害を発生させたゲリラ豪雨といい、このところ変なことが多すぎます。

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CDのある風景

2014年09月03日 | 田舎暮らし
菜園のトマトが赤く色付付く前に、何度かカラスに突かれてしまった。
カラス的に言えば、さしてうまいとも思えないのに、喰い散らかすのは許せない。

そこで、近くの菜園で実践している「CD吊るし」を真似てみた。



これともう1枚を、トマト畑に吊るしたところ、あら不思議!
まったく食べに来なくなった。

「CD怖い」なのだろうか。
カラスに訊いてみたい。
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