アーバンライフの愉しみ

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限界?~葉室麟著「山桜記」

2014年07月09日 | 読書三昧
直木賞作家、葉室氏の新作短編集。
「オール読物」(2011~13年)に掲載された短編7編を収めている。



物語~「花の陰」細川ガラシャの長男、忠隆のもとに嫁した前田利家の7女「千世」は、大阪方が屋敷に押し掛けて来た時、自刃したガラシャ夫人を残して逃げたとして世間から疎まれていた。ただ、そこには、ガラシャ夫人から言い含められた大事があった・・・。

戦国時代の武将とその妻にまつわる物語で、それぞれユニークなテーマなのだが、どうしたことか読者に迫るものがない。

あの直木賞受賞作「蜩ノ記」の頃の筆力はどこへ行ってしまったのか。
流行作家になり、書き飛ばすためかとも思うのだが、いずれにせよ、葉室氏本来の筆力を取り戻して欲しいと思った。
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