で、例の件を

みんなに話したら、
結構反響があった。

意外。

だって、
クルマ乗ってて、
後ろに気配・・・・・・・・
って、
結構ない？

ない、

そうですか。


私は結構ある。

まあ、
悪意のあるモノでなければ、気にしない。

うっかり、
乗って来ちゃう事ぐらいはあるでしょうから。



しかし、

意外・・・・・・・・・・・

まあ、

昨夜の事。

会社を閉め、自分のクルマへ向かっていた。
裏に停めてあるＲ２の後姿を、
いつもの様に見とめた、

筈だった。


・・・・・！


人影が。

誰かが、
私のクルマを覗き込んでいる。
左側後部ドアから右手を顔に掲げるようにして、
車内を覗き込んでいるように見えた。

私は、
高鳴ったものの、
ゆっくりとした足取りで近づく、しかなかった。

私が近づいてくるのを察知したかのように、
その影は、

クルマに溶け込む様にして、

消えた。


・・・・・・・・・・・！


どうする事も出来ず、
ドアに、手を掛けた。

恐る恐る、
車内を見渡す。

何も、無い。




帰るしかない。

乗り込む。


気配は・・・・・・・



ない。



そのまま帰った。
道中、違和感は無し。
乗ってはいない様だ。


その影は、
コートの様なものを羽織り、
帽子をかぶっていて、
そう、
丁度、宮沢賢治の様な格好。



夏、だからな・・・・・・・