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夢の羅列<地下の同級生>

2016-05-02 20:48:18 | Dreams


Pogues singer Shane MacGowan gets a full set of new teeth

画像と文章はなんの関係もナシ。


夢の羅列<地下の同級生>


つづき。

「なんでアイツがここにいるんだ」

地下の駐車場で私にそう思わせた男は私の昔々の同級生で、
去年、誰だったかの葬式に行った先で15年ぶりに会ったYであった。

このYとは過去にたった3年間ほどだが、濃い付き合いをしていたので、
その後、ほとんど会うことはなかったが、気心はお互いよくわかっている。

「何やってんだよ。こんなところで」

私が彼の車に乗り込みながらそう訊くと、
運転席から相変わらずの人懐っこい目で、

「それがさぁ、まあタチの悪い奴らもいたもんで、
民度が低いというか、ガラが悪いというか、もう話になんないよ」

「何があったんだよ」

「もう、なんつうか、人を見ればケンカを吹っかける奴っているじゃない。
そいつらとさっきまでここでモメてたんだけど、やっとこ治まったとこ。」

「なにしてんだよ、いい歳して。もういい加減にしておけよ」

「まあなぁ」

その時、いくつかの人影が少し離れたところで動くのが見えた。

「あいつらか」

「いや、全然違う」

私はホッとした。
この歳で揉め事なんて恥ずかしい。

そう私が安堵していると、突然Yがウインドウをいっぱいに下げ始めた。
そして地下駐車場が鳴り響くかというほどに叫んだ。

「何見てんだよ。コラ。こっち来い。やってやるから」

私はもしコーラでも飲んでいたら、ブッと吹き出していただろう。

「オマエが発火点じゃねーか」

私の声も虚しくYには届かず、
Yはすでに車を降りて、人影にひとり突っ込んで行くところだった。

「おいおい、勘弁してくれよ」

私も仕方なく車を降り、あのバ○を止めようと向かった。

暗い方からYの声が聞こえた。

「そいつらを頼む」

いやいやいや、頼まれないよ。

そして私に近づいてきたのは、
白人の大きな女と、やはり白人の肥満児であった。

「おいおいおいおいおい。なんだよ、コレ。」
誰にというでもなく、声を上げてしまった。

女はともかくとして、男も、男というより、男の子じゃないか。

肥満児って、本当の肥満児だよ。

あのギャング系みたいな、デカいのじゃなくって、

ただの食べ過ぎの男の子だよ、コレは。

つづく。
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昭和のチカラ。

2016-05-01 17:59:17 | Diary
懸案の荷物は昨日の夜になってやっと到着した。

昼前からネットでその会社の荷物追跡ページを何度か見ていたのだが、
私の荷物は世田谷の拠点にやはり27日から放置されたままで、
29日も午後から夕方になってもいわゆる「持ち出し」が為されていなかった。

夜の7時になっても「持ち出し」が入力されていないということは、
その日のうちに配達する意思がない、ということであろうが、
私は、一昨日も書いたように、それくらいではもう驚かないので、
まあ仕方ないか、明日にでも問い合わせてみよう、という気分だった。

ところが、それから30分ほどしたら、聞き慣れないトラックの音が聞こえて、
ガチャガチャ、バタン、という音が続き、
「あれっ」と思っているうちに、小さいおじさんがデカイ荷物をかかえて、
こちらへとやってくるのが窓から見えた。

おいおい、トラック、3トンじゃないか。

私は荷物が来たことよりも、3トン車でやってきたことに驚いた。

ここら辺に3トンで入ってくる奴はまずいない。なぜなら、
先は人の私有地であるし、
またどうにも狭くて、3トン車ではUターンが出来ないからだ。

おじさんは、玄関から外に出てきた私を見るなり、かなり恐縮した様子で、
遅くなったことを詫びたが、私はそんなことは全然気にしていなくて、
それよりもおじさんが、ここからどうやって帰るのかが心配だった。

おじさんの背よりも大きな荷物を確かに受け取った。
「持ち出し」の入力は忘れていた、とのこと。
「忙しいの?」「ク○忙しくて、○ぬ」とのこと。

私が、帰りは大丈夫かと尋ねると、

「ダイジョブ、ダイジョブ」と言い残すと、
その先の、「私有地につき、通行禁止」の中へまったく躊躇せず、
ガーッと入っていって、赤いテールランプは何度か揺れて、そのうち消えた。

確かにその道は、ある意味で正解であった。
その先はすぐに幹線道路なのだから。

しかし、企業の名前の入った看板車で
私有地を突っ切るのは肚が決まっているな。

おじさん、すげぇタバコ臭かったけど、
なんというか、昭和のニオイだった。

オレも十二分におじさんだし。
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