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20220731 No. Come on mono glue it.

2022-07-31 15:45:42 | お出かけ

20220731

千駄ヶ谷の国立能楽堂で「賀茂物狂」を観劇した。
他では観られない復曲能であり、今回は世阿弥・観阿弥から続く観世流の宗家が舞うとのことで見逃せなかった。

──昔々の京都に、ある程度の身分の夫婦がいたが、夫が何かの用事で東国(関東)へ従者とともに旅へ出てしまう。

音沙汰のないまま3年ほどが過ぎ、妻はついに夫を忘れようと神社へ参る。
しかし宣託は「夫を待て」と出て、妻は行き場のない想いの果てに物狂いとなってしまう。

その頃、夫はそろそろ家に帰るつもりで京都に着く。その前に妻との再会を祈ろうと神社へ参る。

すると境内に踊り狂う女を見つける。
姿を見つつ、遠回しにやり取りを何度かすると、その物狂いの女が自分の妻だとわかる。

女も旅の男が夫だと悟る。
しかしどちらからも名乗らず、別々に、お互い静かに家に向かう。
おわり──。



最後のどちらからも名乗らず、そっと家に帰るというところが、いかにも京都らしい。

舞いはもちろん、衣装、面、鼓、謡曲、笛、どれも素晴らしいものだった。

しかし前説(けっこう偉い人の)30分は爆睡した。
ここでしっかり寝ておかないと、本編中に眠くなるので。
他の客もたいがいここは船漕ぎ場である。

能などは人をなかなか誘えないし、興味がない人と行ってもお互いが悲劇なので、独りで行ったが、同じような男の客は多く見られた。

能は、始まりと終わりがとくに「よく」て、
その独特で幽玄な異世界への入口と出口は殊更に趣が深い。

能は抽象表現が多く、しかも省略し象徴的であるから、例えば、湯に塩だけで味付けをして味わうかのように、全神経を集中しないと、一体何が「よい」のか全くわからず終わってしまう。

終わって、外へ出て、千駄ヶ谷駅へは向かわず、徒歩で代々木へ向かい、高島屋のハンズへ入り、8階の文具を見た。
ペン類を見たかったのだ。
自宅近所の文具店も品揃えはなかなかだが、ハンズはさすがに規模が違う。

しかし欲しいものは全くなかった。
触った筆ペンが液モレをしていて、指が朱に染まった。

おつかれさまでした。
E V O L U C I O

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