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20201102 片山敏彦の詩「モーツァルト」についての感想 ※加筆あり

2020-11-04 13:18:40 | INFORMATION

20201102


 モーツァルト



 心の空で
 夢が結晶になり
 それらの形が絶えず變るのは
 それらが 限りないものに
 絶えず引かれるためだ。
 心の空で
 夢の結晶が ひびき合ひながら作られ
 それらの音が 一つの
 圓屋根を作って その中で
 雲々が 天使らに似
 天使らは あるひは吹雪であり
 あるひは虹である。
 そして心の空の奥に
 一つの靑い扉が押しひらかれる━━
 新しく轉身した力の子らの
 成長する透明な秩序の
 うごきによつて 押しひらかれる。




片山敏彦 昭和詩集より 昭和29年 角川書店発行


片山敏彦Wikipediaリンク



いい詩です。抜粋はできなかった。
完成されているから省くところがなかった。
題名通りにモーツァルトの曲を詩的に表現しているのだろう。
「確かに確かに」と頷かせる箇所がいくつもある。
さてこの詩の中でもし一行だけ選べとなったなら、どの行を選びますか?

私なら、「一つの靑い扉が押しひらかれる━━」ですね。
なぜなら行の末尾に━━が引かれているのはこの行だけだから。
というのは冗談ですが、
まあどこでもいいんですよ。自分の好きなところを選べば。
ただ真剣に選びましょう。
真剣に書かれた詩なのですから。
なぜ一行選ぶのか?
僕の習い性です。
だから選ばなくたっていいんです。


E V O L U C I O

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