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まだエイリアン

2015-10-20 18:48:30 | Diary
映画「エイリアン」の第一作は1979年の制作で、
監督リドリー・スコットと女優シガニー・ウィーバーを世に知らしめた。
また、それ以上にエイリアンの造形や、
劇中の廃船、化石となった異星人などをデザインしたH.R.ギーガーの名が
注目を浴びた。

当時のことを私はもうよく憶えていないし、
この第一作目を観たかどうかも曖昧なので、はっきりとは言えないが、
世間が受けた衝撃は、エイリアンという映画からである以前に、
H.R.ギーガーの創作したイメージ、
生物と機械を限界まで気色悪くかつ性的に融合したデザインから、
であるとおそらくは言えなくもない。

もちろん、映画より以前にギーガーの画集や
レコードジャケットデザインなどがあったわけだから、
知る人こそは知っていたが、
メジャーに流通した時のパワーはさすがに計り知れない。
アートがうまくエンターテイメントになった時、
イメージを具現化する爆発的な力を生み出した良い例だったと思う。
しかも、いつまでも陳腐に成れ果てないのは、
彼の制作すべてが本物で、生半可な仕事ではないことの証明だろう。

以前にも書いたように、私にはエロはあってもグロはないから、
当時も今も、ギーガーのデザインから
それほど影響されることはないが、しかし、
バイオメカニカルというオリジナリティにはいつ見ても驚かされる。
「バイオとメカの融合」と言うことは簡単だが、
ギーガーのそれらの完成度は吐き気がするほどに高い。

ギーガーの絵、造形、プロダクツなどを見ることは、
デザインとイメージの本質について多くの示唆を見つけることでもある。
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