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モンタージュ・オブ・ヘック

2018-06-03 18:42:50 | 映画
つづき。

ここまで書いたところで、話の方向と主旨がわからなくなった……。

自分のためにおさらいをすると、
カート・コバーンの映画「モンタージュ・オブ・ヘック」をCS放送で観た。
ニルヴァーナは反商業主義のローカルバンドという立ち位置であったが、
意識的にエンターテイメント方向に振ったアルバム「ネバー・マインド」が売れに売れた。
しかし、突然の大ブレイクと、それによって群がり始めた業界関係者に、
もともとアート指向であったカート・コバーンは混迷しますます薬物依存を強めた。
ブレイク前からの妻コートニー・ラブとの間に子供を授かるが、
このコートニー・ラブという人もなかなかやっかいな存在で、混迷は混沌へと変わり、
直接の原因は不明だが、その深い幻覚の中でカート・コバーンは神に召される。

カート・コバーンは自身でも発言しているようだが、
反マッチョであり、どちらかといえば自分は女性的であると自己分析している。
それは途方もない大ブレイクの嵐の中では「弱さ」につながってしまい、
アンダーグラウンドなアート指向という純粋さも相まって、
商業の複雑と煩雑に、もしくは、利潤の追求だけという単純さについて行けず、
薬物使用の現実逃避へと向かい、急上昇した生涯グラフは急降下を示し、
あっけない破綻で短すぎる人生を終えた。

そんなカート・コバーンに対して対照的な「強さ」を見せ続けたのが、
1962年創業の老舗、ザ・ローリング・ストーンズである。
今年2018年、結成56年目にして現役である。
Wikipediaにしても、長過ぎて読み切れないほどである。

彼らもそれぞれが才能と違った方向性を持っていたが、しかし、
ローリング・ストーンズの名の下に集まれば、そのイメージに従い、
商業主義にもよく馴染んで、またそれが嫌味でなく、むしろクールに見え、
そして長い現役生活に紆余曲折はあったにせよ、今はけっこう仲良くやっているし、
最新のレコーディング・アルバムにしても、まったく衰えを感じさせず、
原点回帰なのか、ブルースの曲をカバーした作品で、アメリカのR66などに合いそうである。

この対照的な二つのバンド、ニルヴァーナとザ・ローリング・ストーンズの違いは、
はやりフロントマンであるカート・コバーンとミック・ジャガーの資質の違いに
大きく依るものがあったと考えられる。

つづく。
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