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20230822 地下幻燈劇画 少女椿 感想

2023-08-22 17:50:00 | 映画
以下は20230514に書いた文章に今日少し加筆したものです。

先日、
何かの記事を読んでいたら、
「世界で放送禁止の日本アニメ10選」(11選?)
とかいう括りのアニメタイトルが並んでいた。

性的描写や暴力表現、
政治思想の違いなどにより、各国で禁止になったというのだ。

例えば「キン肉マン」にはナチが登場したので、
フランスでは禁止になった。

「進撃の巨人」は虐殺シーンのため中国で禁止になった。

「ポケモン」を「私はユダヤ人」という意味だと思ったらしく、
サウジアラビアで禁止になった。

そんな中で、
日本以外の全ての国で放映を禁止になった唯一の作品があるというのだ。
それは「地下幻燈劇画 少女椿」というタイトルであった。
確か記事では、世界においては完全に葬り去られた作品である、
というような説明がされていたように思う。

私はもうすっかり頭も身体も錆びついた老人なのでアニメなどほとんど見ないが、
その「葬り去られた作品」に興味が湧いた。
「時間をかけて探すほど興味はないが、
もしすぐに検索で出てくれば見てみようかな」
そんな心持で検索をしてみた。

葬り去られたのだから、まあ簡単にはないだろう。
しかし絵柄と概要だけでも見てみたい。
怖いもの見たさである。
キーワードを入れてenterキーを叩いた。

一瞬でDAYLYMOTIONに見つかった。
しかもフルである。
実写版もあるようだが、ここで話しているのはあくまでアニメ版のこと。

───戦後の解放感があふれる煌びやかな夜の街。
しかし一歩裏路へ入ると貧しさが闇に横たわり、
そんな場所で花を売る「少女椿」

安っぽい電子音が奏でる三拍子の幻惑。
少女の呟く七五調。

導入から嫌いじゃないなと思った。
?丸尾末広か?と思ったら、その通りだった。
作画の調子、音楽、セリフ、声、どれも嫌いではなかった。

私は丸尾末広を知ってはいるが、よくは知らない、
というような距離感で、
彼の作品も今まで二三読んだに過ぎなかった。

繁華街の喧騒とは裏腹に、
人さらいが闇で嗤っていそうなガード下で、
花を全部買い取ってくれた中年紳士は、
見世物小屋の経営者であった。

その日は花が全部売れて、
少しばかりは機嫌よく母のもとへ帰る少女。

ところが母は寝床で亡くなっていて、
その後、
生活に困った少女は見世物小屋の主を訪ねて行く。

その辺から子供には見せられない描写が続き、
大人でも正視に耐えられない場面もあり、
途中から有能な魔術師が現れ、話は展開し、
やがて少女は自立への道を歩むのだが、
最後に少女がどうなったかは忘れてしまった。

なにしろ終始エロとグロが満載なのである。
私にエロはあってもグロはない、と以前にも書いたように、
私はグロの物はまず見ない。
好んで見ない。
最初からわかっていれば絶対に見ない。

ではこの「少女椿」というアニメは何か。
何なのかというと、
エログロを突き抜けた先にある"メルヘン"
とでも書けば一番わかりやすいだろうか。
と書いてから、その動画を今少し見て確認したら全然違った。

この作品についてこれ以上書くのは大変なのでやめておく。
考えているうちにもっとおじいさんになってしまう。

ただ最後にひとつだけ書き足しておくと、エログロは嫌いな私ではあるが、このアニメは嫌いではない。
それはなぜだろう?
しかしそのなぜの正体を追い詰めていく時間もないわけで。

「地下幻燈劇画 少女椿」
世界中で放送禁止になったアニメ作品。
今日の時点でもすぐに見つかるが、
お薦めはしない。

E V O L U C I O


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