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偶然の音楽/ポール・オースター(柴田元幸訳)/p2

2017-12-30 20:46:59 | 本の要約や感想
(消防士のジムは離婚した直後に父の遺産を手にし、幼い娘を姉にあずけ、退職し、
目的も目的地もない車での独り旅に出たが、約1年後、金の底も見え始め、
先行きに不安を感じていた矢先、怪我をしたギャンブラーのジャックを道で拾い、
車中で聞いたジャックの儲け話に投資者として加わることにした。
儲け話は二人の富豪とのポーカー対決で、やっと到着した豪邸に着くと
その二人の主が奇妙な暮らしをしていたが、夕食の後、ゲームは始まった)


ジムを抜いたジャックとフラワーとストーンの3人でポーカーは始まった。
ジムはジャックの掛け金を出す役割で、3人の気にならないように部屋にいたが、
ジャックが彼の言葉通りに二人に勝ち続け、もうゲームの勝敗の行方が見えた頃、
ジムは部屋を抜け出し、屋敷の中を見て回り、1時間後に部屋に戻ってみると、
形勢は逆転していて、ジャックの勝ち分はすっかりとなくなっていた。
その後もツキは回ってこず、
ジムがポケットに残っていた有り金をチップに替えて挑んだ大きな勝負に
ジャックは負け、ジムとジャックの負けは確定した。

一文無しどころが未払い金まであり、しかも車も賭けて失ってしまった二人は、
車を貸してもらって帰ったら、残金と車の代金1万5千ドルを送金すると提案するが、
金持ちの二人はその言葉を信用せず提案を断る。しかし、かといって
ジムとジャックが残っても未払い金を払うことも出来ず、ジレンマに陥る。

そして元検眼士のストーンがまったく奇妙な条件を思いつく。

「二人にあの壁を作ってもらうという手もある」

つづく。

偶然の音楽/The Music of Chance/1990/柴田元幸訳/新潮文庫

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