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夢の羅列<オーケストラ・チューブ> 20170930

2017-10-14 20:28:32 | Dreams



ここは荒地。

夢に広がる荒涼の丘を私は歩いていた。

草は累々と薙ぎ、岩は沈黙し、砂は眠っていた。
風は私を苛み、希望の光も西に沈もうとしていた。

私は老齢の女と男を連れて砂利の坂を上っていた。

とくに女が坂の途中で転げ落ちるのを心配し、その後ろを私は上った。

ようやく荒れた斜面を上りきると、川が見えた。

幅がたった1メートルほどの細い川で、なぜか両側に手摺りが長く続いていて、
ここから進むなら道はなく、その川を行くしかないのだが、小舟もないし。

私はしばらく考え、
すると手摺りの一番下が案外としっかりしているようなので、
川を跨ぐように足をかけて慎重に歩けばなんとか進めるのでは、と結論を出した。

しかし老人には無理だろうか。

ところが夢の中ではなんとかなるもので、二人は少しずつ前に進んだ。

それを見て安堵していると、しんがりの私がなぜか川の水にドボンと入ってしまい、
首まで水に浸かって、慌てて手摺りによじ上ろうとしたが、
力が入らずなかなか足を両側にかけることが出来なかった。

やっとのことで手摺りを跨ぐことが出来、私も濡れたまま老人たちの後に続き川を進むと、
川沿いの左側に白い大きなカプセルというかチューブというか
朧に発光するトンネルが川と同じ方向にいつの間にか延びていて、
どうやらその中を列車が走るようなのだが、
なぜかそこからオーケストラの乱れた音が響き聞こえてきた。

つまり、普段は列車が走るためのチューブの中で今日は楽団が練習をしているわけか。

学生だろうか。

そうか。わかった。私たちはそれを観にきたのだった。

やがてビルの入り口を見つけ、そこへ入ると、中は暗く人で混雑していて、
あちこちの部屋から楽器の音がした。

ビルは古く、雑然としていて、まるで館内全体でお化け屋敷を行っているかのように
ほとんど暗闇で、チューニングの音やら演奏やらが乱れ聞こえて、しかし活気があった。

廊下に座った男からチケットのような紙を渡された。見ると、

「13階層の果樹園」

と読めた。

つづく。
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