三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

クリスマス・イブ礼拝(唱詠晩祷)

2013年12月26日 | 聖公会の礼拝
日本聖公会 聖マルコ教会
(住所:東京都府中市美好町3-8-2)

12月24日(火)、府中の聖マルコ教会(日本聖公会)でクリスマス・イブ礼拝(夕の礼拝)に参列した。この唱詠晩祷は降誕日に行われる3つの聖餐式(深夜・暁・日中のミサ)に先立つ礼拝である。以前、私は聖マルコ教会に百年を超える歴史を訪ねたが、礼拝は今回が初めてだ。京王線の分倍河原駅で降り、夜のクリスマス気分に浮かれた商店街を歩く。居酒屋の入口からサンタさんの帽子を被った客の姿が見えた。聖マルコ教会の灯りを認めた時、ようやく私の心は安らいだ。

午後7時、礼拝の開始を告げる鐘が鳴り、司祭と奉仕者が厳かに入堂。古い木造の聖堂内は超満員である。蝋燭の灯りだけが輝くキャンドル・サービス(燭火礼拝)の中で、「9つの聖書日課とキャロル(The Nine Lessons and Carols)」という聖公会の伝統的な礼拝が捧げられた。これは聖書のみ言葉を味わいながら、聖歌で主の御降誕を祝うもの。「クリスマス物語」のような9つの朗読個所(下記参照)は、老若男女の信徒が交代で担当し、その度に会衆は大きな歌声で応えた。

「シメオンの賛歌」の後、聖堂内の照明が点けられ、中村邦介司祭の説教となった。「神様は私たちに幼子のしるしを示して、救いの不思議な源泉に気づかせようとされています。見えるものだけに救いを求める人は、あの馬小屋の中に神の御子を見出すことができません」。退堂聖歌「神には栄え(あめにはさかえ)」を歌う。約1時間40分の長い礼拝であったが、聖歌の気高い調べに包まれながら、いよいよ目前に迫った主の御降誕に喜びが湧き上がる祈りの夕べとなった。


クリスマス・イブの聖マルコ教会
“ 昼よりさやかに 輝く星こそ・・・(聖歌109) ”

◆クリスマス・イブ礼拝の聖書朗読個所、及び聖歌:
入堂:69「もろびとこぞりて」、S8-5「マリヤの賛歌」、第1日課(創世3・8-19):64「久しく待ちにし」、第2日課(創世22・15-18):85「ああベツレヘムよ」、第3日課(イザヤ9・2、6-7):83「人にはみ恵み」、第4日課(イザヤ11・1-9):72「エッサイの根より」、第5日課(ルカ1・26-38):66「み使い来たり告げん」、第6日課(ルカ2・1-7):75「かいばおけの」、第7日課(ルカ2・8-16):94「まきびと羊を」、第8日課(マタイ2・1-12):109「昼よりさやかに」、第9日課(ヨハネ1・1-14):S11-3「シメオンの賛歌」、使徒信経後:91「荒野の果てに」、退堂:81「神には栄え」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする