しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 Ⅱサムエル20章 <アマサの死>

2020-06-18 | Ⅱサムエル記

「王はアマサに言った。『私のために、ユダの人々を三日のうちに召集し、あなたも、ここに帰って来なさい。』」(Ⅱサムエル20:4新改訳) 

ヨアブはダビデ軍団の長として、王を助ける立場にあったが、たびたびダビデの邪魔をし、苦しめた。そのためダビデは本章でヨアブを退け、アマサを代わりに任命しようとしたのである。アマサはヨアブの親戚であった。▼ところがヨアブは自分の地位を守るため、アマサを不意に襲って殺した(10)。その冷酷さ、残忍さにはあきれる。自分の地位を守るためなら、親族でも殺すのをなんとも思わない、こうして彼は軍の長であったアブネル、次にアマサを虐殺した。さらにダビデの懇願にもかかわらず、ためらいなくその子アブサロムまで殺したのであった。▼悪魔的なヨアブの性格は、やがて死をもって罰せられた。というのはダビデがソロモンへの遺命として次のように語ったからである。「また、あなたはツェルヤの子ヨアブが私にしたこと、すなわち、彼がイスラエルの二人の軍の長、ネルの子アブネルとエテルの子アマサにしたことを知っている。ヨアブは彼らを虐殺し、平和なときに戦いの血を流し、自分の腰の帯と足のくつに戦いの血をつけたのだ。だから、あなたは自分の知恵にしたがって行動しなさい。彼の白髪頭を安らかによみに下らせてはならない。」(Ⅰ列王記2:5,6同)▼そこで新しく王になったソロモンは、父王ダビデに逆らって罪なき人々を殺した彼を死刑にしたのであった(Ⅰ列王記2:34)。残酷な生涯を送り、悔い改めなかった者は、再臨の主によってきびしくさばかれる。反対に、そのような罪を犯した者でも心底から悔い改め、主のあがないにすがれば赦され、御国に入れる。あの十字架上の犯罪人のひとりのように・・・。