しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 創世記44章 <ユダの嘆願>

2014-10-06 | 創世記

ゼラニウム「あの子がいないのを見たら、父は死んでしまうでしょう。そして、しもべどもが、あなたのしもべであるしらが頭の私たちの父を、悲しみながら、よみに下らせることになります。」(31新改訳)

ヨセフは杯をベニヤミンの袋に入れることによって、兄たちを追いつめた。もはや彼らは家に帰れず、一族は飢え死にするしかない。よし帰っても、ベニヤミンがいなければや父ヤコブは悲しみで死ぬだろう。

絶体絶命のところに至ったとき、兄弟たちを代表してユダが嘆願する。自分を代わりに奴隷として残して欲しい、そうでなければ愛する父は死ぬほかないのです・・・と。じつはこのとき、ユダは期せずしてヨセフを追いつめていた。すなわち父の子を思う愛を切々と訴えることによって、反対にヨセフの父を思う心を刺し貫いたのだ。

ふしぎである。ユダの嘆願の中に、その子孫にして1800年後に現れたイエス・キリストの十字架上の祈りが見えている。「どうか、わたしを代わりに罰してください」と祈られた主の・・・。