しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <安逸を貪る>

2023-06-07 | アモス書
「わざわいだ。シオンで安逸(あんいつ)を貪(むさぼ)る者、サマリアの山に信頼している者。イスラエルの家が頼って行く、国々の最高の首長たち。」(アモス6:1新改訳)

自分たちの国が、今どのような状況に置かれているかを正しく判断できない指導者、国の首長たちはわざわいな存在でしかない、とアモスは言う。当時のユダ、イスラエル両王国(BC8世紀ごろ)は、預言者たちの語る声に耳を傾けず、エジプトなど大国の援助(えんじょ)をあてにし、自分たちの住む場所の堅固なありさまを見て安心していた。その上、目先の一時的な繁栄(はんえい)に惑(まど)わされて安心し、ぜいたくな暮らしを楽しんでいた。「彼らは鉢(はち)から酒を飲み、最上の香油を身に塗り、ヨセフ(北イスラエル王国を指す)の破滅(はめつ)のことで嘆き悲しむことがない」(6)とはそのありさまの描写(びょうしゃ)である。▼国のほんとうの姿は、ぼう大な情報を集め、AIで分析したところで把握(はあく)できるものではない。それは永遠の神の言葉に謙遜な態度で耳をかたむけることにより、はじめて可能になる。しかし現代人は聖書を軽視し、ただの神話として片づけ、あの知識、この情報を集めて解決をはかろうとするのだ。▼預言者アモスやイザヤが生きていたら、今の時代を笑うであろう。真の神の前に盲目な人たちよ!なぜ主イエスとそのみことばの所に来ないのかと・・・。「ですから、わたしのこれらのことばを聞いて、それを行う者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人にたとえることができます。雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家を襲っても、家は倒れませんでした。岩の上に土台が据えられていたからです。」(マタイ7:24~25同)