しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <エホヤキン王>

2023-01-04 | エレミヤ書
「彼(エホヤキン王)は囚人の服を脱ぎ、その一生の間、いつも王の前で食事をした。彼の生活費は、死ぬ日までその一生の間、日々の分をいつもバビロンの王から支給されていた。」(エレミヤ52:33、34同)
エホヤキン王は、ユダ王国最後の善王として惜しまれながら死んだヨシヤ王の孫にあたり、ダビデから21代目のユダ王となった。彼はふしぎな運命ををたどり、バビロンに捕虜として連れていかれたが、それが幸いしてダビデ王の血筋として生き残ったのであった。▼じつに37年間も獄中生活をしたが、55歳になったときバビロン王の恩赦で牢から出され、以後死ぬまで王宮で生活することをゆるされた。すなわち、神のあわれみによるとしかいえない処遇を受けたのだ。マタイ1章に「バビロン捕囚の後、エコンヤがシュアルティエルを生み、・・・」(1:12同)とあるエコンヤとはエホヤキン王のことである。▼それより4百年以上も前に、主はダビデ王に「あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かなものとなり、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ」(Ⅱサムエル7:16同)と約束された。ユダ王国史を見ると、ダビデの血統があわや途絶えるかも、と思われるときが何度かあったが、そのつど、本当にふしぎなことにただ一人の世継ぎが生き残って、細い糸のようにつながったこともあった。まさにエホヤキンもそうなのである。▼こうしてついに、「ダビデの子イエス・キリスト」の誕生となった。聖書中にたった一度だけしか記されていない神の約束、預言のことばであっても、それが神の約束であるかぎり、絶対に実現していく。私たちはそのおごそかさに震えおののかなければならない。主イエスがお語りになったことは、天地がなくなることあってもなくならず、完全に成就する。今後もそうである。永遠の神の国が出現するキリスト再臨の日まで、みことばの一言一句もすたることはなく、すべてが実現していく。私たちが手にしている聖書のみことばは、それほどにすごいものである。だからこそ私たちは絶対の希望と喜びに生きることができるのだ。