今回『失恋』からの立ち直りが早い。嫌いになったり、嫌いになられたりしての別れ方じゃないからか?別れて二日後だと云うのに、彼女だった女子大生の卒業後の進路(就職をやめて結婚するかしないか)の相談に乗っている。子供を欲しくて俺と別れたんだから、仕事より結婚の可能性のある人とのつきあいを進めたらなんて答えている自分がいて可笑しい。振り返ると、この一年間、俺は恋人と云うより彼女の保護者でいたのかも知れない。云ってみれば、『桃井小学校』を卒業していく生徒を見送る担任教師の心境か?その責任感が軽減したからか、担任教師はこれまで封印していた他の生徒との『交流』を再会しだす。昨日からのメールの送信数は20あまり。携帯を持ってから最高だ。店でも公然と恋が終ったことをお客さんに話して、それをネタに新たな恋の可能性を探る。若い女性官僚のEちゃんと一対一で恋愛話をしていると、もう彼女を狙っているんですか?いい加減にして下さいよとLちゃんに怒られてしまった。もっともな話だ。気づいてみたら店は雷雨にも関わらず満席に近かった。