元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

職場研修の理論・その2~「リーダーシップ論」三隅二不二<PM理論>各論

2011-08-29 05:30:53 | 社会保険労務士
 P、Mは、メンバーの状況や上司のリーダーシップに応じてその発揮を考える!!
 

 PM理論は、一般的には、集団の生産性やメンバーの満足度は、PM型のリーダーのもとで最高になり、pm型で最低になることは、調査結果を待たずに、考えてもそのとおりとうなずけるものではないだろうか(前回のまとめ)。さらに、心理実験から次のことが分かっているようである。
(以下「渋谷著」の引用)

 心理実験によると、メンバーにやる気がある(達成動機が高い)ときは、Mp型がいいが、やる気がないときはMp型より、pm型の方が効果的であることが知られている。また、メンバーにやる気のないとき、特に初期の段階では、Pm型が効果的であることが分かっている。要するに、PM型は最も望ましいが、部下のやる気や仕事の内容などに合わせてリーダーシップを工夫する必要がある(以上「渋谷著」)
 としているところである。

 あなたがリーダーである場合は、メンバーの状況を考え、できるだけそれに応じて行動する必要があるが、なかなかその人の性格上、難しい面がある。あなたの職場を考えた場合でも、P型の強い人、M型の強い人それぞれいるはずである。そこで・・・(以下「磯貝著」の引用)

 三隅氏はPM型人事異動ということを提唱されている。というのは、一人のリーダーがPもMも同時に果たすことはむつかしい。だとすれば個人と個人の組み合わせによって、この問題を解決しようというわけである。 Pm型の課長の下にMp型の係長を配置する、あるいはMp型の課長の下にPm型の係長を配置する。いわば二人三脚みたいなものである。

 しかし、実際には、上役がPm型だとすると下の者もPm型になっていくことが多いという、つまり下役は上役を見習う傾向があるし、上役は自分と同じ型の部下をかわいがる傾向があるからだ。したがって、トップがPm型だとずっと下までPm型で、P過剰のリーダーシップになってしまう。このPの連鎖を途中で断ち切ってMp型を入れる。

 そのためには、上に立つものが自分の型の限界を心得て、自分とちがったタイプのリーダーシップを尊重し認めるということが前提条件になる。PとMはどちらがいいというこどではなくて、相補的なリーダーシップの型であるのだから。(以上「磯貝著」、前回と同様にPM、Pm、MP、pm型に用語を統一している。)
としている。

 これもまた、異動のある、ある程度の大きな組織では、そういった配置も可能ともいえるが、小さな組織だと異動そのものが困難な組織もあるし、逆に、リーダーの質を見極めることは、人事専門のある部署では、そこまですることも難しいのではないかと思う。

 しかし、以上の論点を踏まえて、自分がリーダーである場合は、自分がM、Pのどちらに偏っているか、メンバーの状況が今どこにあるかを考えて、どう行動するか、また、上司がどの型であり、自分は補完的にどのP、Mどちらを発揮するかといった、一つのヒントにはなると思うがどうだろうか。また、あなたが、社長であり、部下の性格まで周知しているということならば、その人事に応用できると考えますがいかがでしょうか。


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