JST指導者とは?
私が職員研修所にいた頃、異動になった職員に必ず取得が義務づけられていたものに、JST指導者の取得があります。Jは人事院式の頭文字のJです、続いて、スーパーバイザーリー(監理監督者)のS、トレーニングのTの頭文字をとったものです。人事院だけどうしてか日本語になっていますが、これは、社会保険労務士の試験の教科書には、どこにも出てくる、公務員・一般企業で広く採用されている有名な研修内容なのです。
一言で言うと、JSTは、MTP(主として課長、係長の中間管理者を対象とするといわれています。ちなみに、Mは、最近巷でよくいわれる、マネージメントのMです。)、TWI(主として生産部門の第一線監督者層を対象とするといわれる。)と並び、「監督者の研修」を行う訓練方法なのですが、その「JSTという研修」を行うための、その「指導者としての研修」(=JST指導者養成研修)を受けなければならないのです。
東京に1週間ほどの研修に入ってまいりました。日曜をはさんでの研修となり、当時私はジョギングが日課になっていましたので、東京の町を走ってまいりました。
JST自体は、小グループで討議を行いながら、その討議結果をまとめながら、最後に用意されたシートで総括するという「監督者研修」の内容なので、その指導者としては、そのまとめ方や講義方法など、また、仕事の管理、部下の育成、コミュニケーション、リーダーシップなどのJSTの内容そのものも覚えなければなりません。身に付いたかといえば、心もとないのですが、今でも、直接・間接的に役に立っていると感じています。
そう言えば、当時、この指導者研修に参加されていた中には、社会保険労務士がいました。実際に、私たち指導者の卵の中で、「疑似の教壇」に立つのですが、その方はすでに非常にうまくてみんなをうならせました。私はといえば、まとめ方がうまくできなくて、指導される方にフォローしてもらったのを覚えています。苦い経験です。そして、なんとか指導者として認定してもらいまして、研修終了後に、人事院事務総長の認定書をいただきました。
仕事の一環とはいえ、東京への研修費用を出していただいた県に対しては、今でも感謝に堪えません。