「一たび勝たんとするに急なる、忽ち頭熱し胸跳り、措置かへつて顛倒し、進退度を失するの患を免れることは出来ない。もし或は遁れて防禦の地位に立たんと欲す、忽ち退縮の気を生じ来りて相手に乗ぜられる。事、大小となくこの規則に支配せられるのだ。
おれはこの人間精神上の作用を悟了して、いつもまず勝敗の念を度外に置き、虚心坦懐、事変に処した。それで小にして刺客、乱暴人の厄を免れ、大にして瓦解前夜の難局を処して、綽々として余地を有つた。これ畢竟、剣術と禅学の二道より得来つた賜であつた」(勝海舟「氷川清話より)
勝海舟は若い頃、向島界隈で剣術と禅学に励みました。何事にも難局に対処する修練が大事。
おれはこの人間精神上の作用を悟了して、いつもまず勝敗の念を度外に置き、虚心坦懐、事変に処した。それで小にして刺客、乱暴人の厄を免れ、大にして瓦解前夜の難局を処して、綽々として余地を有つた。これ畢竟、剣術と禅学の二道より得来つた賜であつた」(勝海舟「氷川清話より)
勝海舟は若い頃、向島界隈で剣術と禅学に励みました。何事にも難局に対処する修練が大事。