笑顔の江川

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人の出会いから深い理解が始まる

2011-11-06 09:02:19 | 日記
 歴史の中で人の出会いがその後のその人の人生を大きく変えていくことがみられます。勝海舟と坂本龍馬の出会いもその一つの大きな出会いでしょう。幕末の時代に開国を主張していた幕臣の勝海舟に尊王攘夷思想に影響をうけた若き志士坂本龍馬が斬りに行こうと勝海舟に出会う場面です。坂本龍馬は勝海舟に面と向かって出会い話を聞くうちに考え方が変わり勝海舟を師として仰ぎ活動します。思想の伝播によって影響を受ける若き志士に対して勝海舟は恐れることなく実際に会い相手の話を聞きながら話をします。そこに志士たちとの信頼関係が生まれ明治維新の大きな原動力となっていきます。
 現代はマスコミの発達やインターネットなどの情報の伝播はものすごい勢い世界中を駆け巡っています。人に会わなくても瞬時に世界中の最新の情報が入ってきます。そして自分の意見の主張も人に会うことなくメールなどのインターネットの環境の中で発信していきます。私はここに情報手段が発達した現代の落とし穴があると感じています。
 抗がん剤の副作用死に関する薬害イレッサ問題。この抗がん剤イレッサは副作用がない夢の新薬とがん患者をはじめ画期的な薬として産業界も注目していました。情報化時代の中でこの情報は多くの人々に流れ多くの人々が注目しました。イレッサの副作用死問題が出てくるとこれも多くの人々に情報が発信されました。マスコミも注目して多くの報道がありました。しかし残念ながら情報が多く出ても当事者の生の声をじかに聞く機会はほとんどありませんでした。マスコミは命を救うために早く薬を承認してほしいがん患者と薬の安全性を重視して慎重な承認を求める薬害被害者を対立構造のように取り扱いました。ほんとうに対立しているのでしょうか。情報のみが錯乱し、当事者の中の声が聞かれず、当事者同士の出会いと話し合いがない中で、人は情報のみで判断して問題解決どころか問題を難しくしているようです。
 歴史の話に戻りますが、勝海舟は佐久間象山との出会いによって象山宅にあった掛軸「海舟書屋」をもらい自らを勝海舟と名乗っています。人の出会いから新しい明るい未来が開けてくるものと思います。
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