緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

他県からの問い合わせ:老健発

2007年08月20日 | 医療

直近のことではありませんが・・

私の病院から、車を使っても
1時間半・・
都道府県境を越えたところの
老健施設に入所されているご家族から
突然電話がありました。

80代の家族が、老健に入っているが
脊椎の圧迫骨折による疼痛があり
寝たきりで、症状も取れず困っている。
老健の医師は、訴えても取り合ってくれない。
そちらに連れて行けば診てもらえるか・・

という内容でした。

車を使っても1時間半
連れて行けば・・という点については
外来受診ではなく
入院でということです。

幾つかの問題点があります。
その老健には医師も看護師も相談員もいました。
医療的な評価はどのような状況なのか・・
ご家族と老健スタッフとのコミュニケーションは
とれているのか・・
家族の希望は単に身体症状ラクになれば
という点だけではないのではないか・・

ちなみに、老健とは
介護老人保健施設の略で
厚生労働省は
療養病床転換を強力に進めるために
「医療強化型老健施設」を考慮しています。
今後、高齢化が進むと、緩和ケアも
緩和ケア病棟でも、在宅医療でもなく
こうした介護系で医療強化したところが
主軸になっていくと私は読んでいます。

しかしながら、この時の電話を聞いて
医療的内容はどんな具合なのかしら・・
と感じたのです。
(つづく)


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 24時間テレビ 欽ちゃんマラ... | トップ | 堂々巡りの電話:老健発2 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (himawari)
2007-08-21 10:02:24
私の母は要介護5で今は施設入居中です。昨年の秋に要介護2から一気に5になったのですが、ちょうどその時に夫の父親の法要で数日家を空けなければならず老健のショートに預けました。5日後連絡を受け両足が象のように浮腫み、膝がグローブのように腫れて発熱もある母と飛行場からまっすぐ整形受診先で会いました。一応そこの施設のDrの受診は受けていたとの事でしたが(そこのDrは開業医を息子さんにバトンタッチしたおばあちゃん内科医で非常勤で週何回かいらっしゃるDrのようでした)そのDrは専門外だからと言う事で、様子見していてようやく施設外専門Drへの受診を指示し今日に至ったとの事です。膝にはかなりのばい菌があり、それに伴う痛みと発熱だったようです。母はそれから(今は車椅子まで回復しましたが)痛みを訴えながら、寝たきり全介助状態がしばらく続き、痴呆も進み一気に要介護5に区分変更なりました。
このような施設は稀かもしれませんが、この経験から老健という施設に疑心暗鬼の私です。
返信する
himawariさんコメントありがとうございます (aruga)
2007-08-21 22:29:26
そんなことがあったのですか。それがきっかけになって要介護5となられてしまったのでしょうか。
どうも、介護系の情報は疎いのでよくわかっていないのかもしれませんが、印象として施設間の差が大きいような気がしてなりません。老健は基本的には在宅に戻すための施設でしょうから、身体管理は積極的なのではと思っていたのですが・・・
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事