e-spo Horitaiスタッフダイアリー

e-spo & Horitai スタッフがクラブと堀之内体育館の毎日を思いつくままにお知らせいたします。

生涯スポーツへの第一歩

2020-01-29 10:16:52 | Weblog

健康運動指導士 星です。

最近うれしい報告をうけましたので、お伝えします。ランニングを始めたばかりの同級生が、10kmのロードレースですばらしい記録を出して準優勝しました。記録も賞賛すべきですが、注目したのはその取り組み方です。

彼女はもともとジョギングが好きだったのですが、高校時代に競技をやっていたために、ジョギング、ランニングという種目に高い壁を感じていた様子でした。これは元競技者あるあるで、よく見受けられます。走ること自体は好きだけど、また走り始めてあのつらい思いをしたくないという、特有の心理状態からランニングを避けていたようでした。

高校を卒業してから学生時代、社会人時代と一切運動とは無縁だったらしいのですが、26年ぶりに一念発起し運動を再開したのは、「健康のため」でした。その運動の内容は筋トレがメインで、まじめに続けたところ、自分の思うような成果が一旦は得られたとのことです。一定の効果があった自分に満足していたようです。ですが、この様子では長続きしません。

ここで感じたのは世の中の大部分の人たちのスポーツに対する偏った見方は根深いという現実です。

これでは生涯スポーツを続けようと思う人はなかなか増えていかないようなあと思っていました。目標が「自分の健康のための運動」では、マイナス要素が大きすぎます。そこで彼女の壁であったランニングへの取り組みを通じて生涯スポーツへ偏見なく移行するお手伝いができないかと考えました。手始めにランニングをするときに内容を教えてもらうことにしました。

いざランニングを始めた彼女はトレーニング内容を厳しく設定し、修行のように走り始めました。ですが、それでは自分から体の故障に向かうようなものなので、ランニングという運動の「動作の本質」をつたえて、プランを練り直すように伝えました。

そうするとまじめにやるということの意味、自分自身へスポーツへのとらえ方がが少し違うのではないかと気づいたようでした。

だいたい能力の備わっているランナーは月間走行距離のみに固執して、どんどん追い込んでいきます。彼女もその典型で、どんどん未知なる距離に挑戦したい気持ちが溢れてきて、毎日が距離に追われているようでした。しかし彼女が賢かったのは、自分の体をメタ認知(客観視)する能力を優先したことです。ここが大事な要素ですね。

そこで健康運動指導士の出番です。健康とは何か、ということにも触れないとうまくはいきません。

健康づくりとは検診などで結果をよくすることにもつながりますが、毎日を修行のように過ごすのではなく、良い習慣の環境に自分の身をおき、満たされた気持ちで過ごすことなのです。

 

おそらく、この無理のない習慣を手に入れた彼女は、生涯ランニングを続けるコツをつかんだと思うのです。その目標を一つクリアしたことは、に何物にもかえがたい経験を手に入れたことでしょう。そしてその目標を設定することが、面白くなってくると毎回新しい自分に会えるような気持ちになるのです。

スポーツの可能性は無限にあり、それは誰でも触れることができます。人生には多少間に合わないことがあっても、それを手に入れられないことはないのです。それには毎日の習慣にはめ込むことが第一歩となります。

その日常が、人生をより楽しくするのだと思っています。機嫌よくスポーツをしていると周りの人もうれしくなりますね。

記録がでて上り調子の時期もあれば、なかなか思うようにトレーニングが進まず、気分が乗らない日もあると思いますが、今回の彼女のように一歩ずつ前向きに取り組む姿はこちらも学ぶことがたくさんありました。ここは誰かが評価しないと気づかないところです。

今年は東京五輪2020がありますが、生涯スポーツとして何かを始めたという人を増やしていきたいと思います。ランニングは大人から子供まで気軽にできますのでこれからも広めていきたいと思います。

 

 

 

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スポーツにおける知力とは

2020-01-20 17:05:27 | Weblog

健康運動指導士 星です。

みなさん、改めましてあけましておめでとうございます。

2020年エンジョイスポーツクラブは昨年同様に地域のためにすべきことを邁進します。

 

さて、私が秋から指導しております中学生ですが、想像を超える早さで、おもしろいくらいに吸収してくれています。それを実感する毎日が自分にとっては何よりも刺激的であり、楽しい日々です。

 

↓武川コーチ(右)とともに、大人たちも関わってくれています。

中学生年代を謳歌する若者にサッカーを通じて伝えたいことはたくさんありますが、私は「体力づくり」をまず進めています。武川コーチはボールを使い、サッカーという競技を多角的に指導するので、その内容は素晴らしいものです。それをより吸収できるように基礎となる体力を別のアプローチでつけていくのが自分の役割です。

それと同時に、考える力も育てたいと考えています。中学生から高校生になっていく過程で必要となるのは自分で考えて行動できる力です。現代の中学生はボールを扱う技術は卓越したものがありますし、サッカーにおける知識も豊富で、その点は何も心配はありません。

しかし、体力と知力が圧倒的に欠けているという現状があります。

体力はほぼ数値化できます。ここでいう体力は運動能力を含みます。走力、筋力、持久力、柔軟性、敏捷性など。中学年代のサッカーはそんな能力は二の次で、ボールを扱うインテリジェンスと圧倒的なスキルがあれば、すべてうまくいく、という指導者もいます。もちろん、それは否定しません。私がいいたいのは将来の健康増進のためには中学年代ではさまざま能力をのばす環境においたほうが、将来が明るいという視点なのです。

サッカーをやればやるほどサッカーが下手になる。そんな現状さえあります。それはあまりにも考え方の偏りがひどく、情報が多すぎると健全な成長を妨げる要因が見受けられるのです。受動的な運動時間の長さ(スポーツの塾と化している現状)やスポーツ遊びをしないこと(サッカー以外に興味がなくなる)がその要因として挙げられます。

それを解消するには知性、知能、知識、というさまざまな「知力」といえるものをサッカーによって刺激する必要があるのです。サッカー上達のためにボールを使わない運動プログラムがあったり、自分で解決するような状況がないと本当のインテリジェンス、想像し創造する能力は育ちません。それに挑戦できる私たち指導者は幸せです。

来年のこの時期には一回り大人の表情になった中学生に会えるでしょう。指導者はそのワクワクがあるから頑張れます。また報告させていただきます!

今年もエンジョイスポーツクラブをよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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