健康運動指導士 星です。
昨日は特定保健指導のスタッフとして運動の個別指導に行ってきました。
コロナ禍において、健診の受診率が下がったわりには、特定保健指導対象者(通称メタボさん)は増えているように感じます。
これは魚沼地域というより、現代社会の一般的な生活習慣おいて見過ごせない現状ですので、コロナであろうと、不景気であろうと私たちは市民に確実に健康教育をしていかなければなりません。
昨日も40~70代まで多種多様な対象者の指導をしました。
会場はこんな感じにしており、となりの部屋で保健指導と栄養指導をしたあとに、このスペースで私が運動指導をします。
運動指導といっても実践指導というよりは、まず聞き取りです。
特定保健指導はメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人に、ダメ出しをする場ではなく、きちんと今の状態を把握してもらうことから始めています。
自分の生活習慣を人に説明することって、実はなかなか難しいことなのでこの聞き取りが重要になってくるわけです。
その中に、自分の生活習慣や活動量をほぼ完璧に把握してるとても興味深い40代男性がいました。
ここに来る人で、こちらが知りたい活動量やその内容がわかっている人はあまりいないので少し驚きましたが、会話をするうちに合点がいきました。
この男性は柔術家だったのです。
保健師さん、栄養士さんからもらったデータに一切これが情報としてなかったので、ただのガッシリした人だと思って話を聞いていたのですが、柔術家であれば話は別です。
別物というところの具体的な内容はここでは触れられませんが、このタイプの競技者はメタボと診断されることは多いです。
体型を表すBMIは25以上で肥満となってしまいますが、この男性は30あります。
(例えば身長170cmだとすると体重87kgくらいの体型がBMI30です)
(柔術家でなくても、このくらいの体型の40代男性はよく見かけます)
体重はコントロールされていて、もう少し増やしてもいいくらいだとおっしゃっていました。
この感覚は重要です。
何のために体重を増やしたり減らしたりするのか、というところです。
血糖値の数値も少し上がり気味だったのでそこはご自身で理解されていましたし、生活習慣を聞くと競技者らしくしっかり管理している様子でした。
基本的な柔術を週に2回から3回やり、そのほかにスノーボートでアクティブにカラダを動かしているということでした。
体重の管理はどうさせていますか?と聞いたら自宅にランニングマシーンがあるので、そこで有酸素運動をしているといいます。
そのへんも上手にプログラムを組んでいるようです。
なにか今のカラダの不具合はありますか?と聞いたところ、競技者の視点でたくさん教えてくれました。
・関節の可動域の問題
・瞬発力の出し方
・コンディショニングの方法 などなど
このあたりは健康運動指導士の立場と、おなじ40代のスポーツを続けるもの同士ということで噛み合った会話ができました。
私も、ランニングやってフットサルやって、スキーを楽しく真剣にやってます、と伝えると嬉しそうにトレーニングの話を聞かせてくれました。
(冬でも外走っていますよ、と告げると驚いていました笑)
この男性は世間一般の基準ではメタボリックシンドローム該当者で、生活習慣を改善しなければいけない区分の方ですが、めちゃくちゃ健康的でした。
はやり、一生スポーツを楽しむことを目標にするとその行動自体が自分なりの健康づくりにつながりますね。
指導者として、いい学びになりました。指導力はコミュニケーション能力です。
日々、精進していきます。