健康運動指導士 星です。
今日は運動教室に参加している男性の個別指導をしてきました。
その男性は先月の健診のあと、保健師さんに運動教室に参加しているが、どうも意欲がわかない、というものでした。
この日の資料にある(健診時に配布したもの)「フレイル(虚弱)」という状態がぴったり当てはまるので指導をお願いしたい、とのことでした。
このような自らの申し出は即、対応できるのが我がクラブの強みとなっています。
日常から地域担当の保健師さんと連携しているので、すぐに多職種で個別指導が実施できるのです。
79歳のこの男性は、フレイルという意味をこの健診の時に知ってこの状態になりつつある自分をなんとか改善したいと考えたらしいのです。
健診の結果を持参していただき、血液検査の数値を確認していきます。
保健師さんの質問にも流暢に答えていくのをみて、しっかり数値を理解しているのがわかります。
運動教室は週2回ほぼ休まずに16年間も続けていらっしゃるので、私たちトレーナーは体力の変化もよく把握しています。
(この男性との63歳から16年間の信頼関係はこういう時に発揮されますね)
体重減少もここ数年ではほぼ横ばい、体力は多少落ちていますが、教室には必ず参加していますので、そこも問題ないというのが、私の評価です。
保健師さんは検査結果の数値や、生活習慣の聞き取りなどをみてもむしろ、一般的な70代より、健康だという判断でした。
ですが、本人は他人との比較ではなく自分的に、気力体力が落ちてきているという主張でした。
私もその言い分はよく理解できます。
そのままでいいという、指導は本人とっては響かない指導ではないか、と思っています。
コロナ禍で、趣味の登山と狩猟ができていないのでそのストレスがあったように思います。
(年齢的に適したやり方があるので趣味をやめる必要はありません)
とくに男性は何か「楽しみ」のためにしっかり自分を律するのが好きな人がいるのです。
この時代に、男性はこう、女性はこう、という言い方、考え方の仕分けは適さないとは思いますが、ここではあえてこのように解釈したいと思います。
男性は苦しみの中で光明をさがし、女性は曖昧の中に楽しみをみつけます。(あくまで私見です笑)
結果的に、超健康体の79歳という状態でした。
フレイルということを認識して、自分の状態を確認に来たということです。
人間はだれでも晩年はフレイル状態になります。
その時にその知識があるか、ないかでずいぶんその進行度合いが変わってくる気がしました。
やはり、健康的な生活習慣がある人ほど、情報を正確にキャッチして読み解き、実践する力があるなあという印象です。
運動習慣は、その物差しとなり得ます。
自分の体力は落ちてきている、でもこれくらいならまだ十分ではないか、そのような解釈をしていくとよりよく生きられるのではないかと感じました。
「おれはフレイルになった。」
いや、その不安は健康な人が持つ良質な不安なので、一緒に解消していきましょう。
確実にそのお手伝いをしていきます。
その先にすばらしい80代の人生が待っていますね。