クラブマネジャー星です。
あけましておめでとうございます。今年もエンジョイスポーツクラブをどうぞよろしくお願い致します。
さて昨年からスポーツ界はいろいろな動きがあり、よいことも悪いことも明るみに出て世間を騒がせました。旧来の常識を覆す全く新しい種類のアスリートたちが世界で活躍し、アメリカンフットボールの危険タックル問題や、各競技スポーツ団体のパワハラ騒動などもありながらも、平昌冬季五輪やサッカーW杯ロシア大会が国民的関心を集めて熱狂し、スポーツのすばらしさ、その内在的価値を感じた一年だったと感じます。そんな中で今年はラグビーW杯自国開催があり、そしてなんといっても来年2020年は東京五輪がついにやってきます。ますますスポーツは国民の関心ごとの中心として議論されることでしょう。
その「スポーツ」というものは皆さんの中でどういう位置づけでしょうか。そんなことを私なりに整理してみたいと思います。日本では「スポーツ」は主に学生時代にやるもの、大人になれば好きな人しかやらないというイメージがあります。そして「運動」というと、しないと体がなまるのでしなきゃいけないもの、というような感じがあり、少し窮屈なイメージです。区別しておきたいのは、スポーツと運動とそれに加えて体育という言葉の意味の違いです。みなさん考えたことはあるでしょうか?区別すると結構面白いです。
まずスポーツといえばイギリス発祥のレクリエーション。もともとは大人の遊びです。運動とは身体活動です。その運動のなかでも種類が分けられていて、ストレッチや筋トレはエクササイズ。散歩やキャンプなどはアクティビティ、動作を伴うものはムーブメントです。では体育といえば学校体育をあてはめるとこれは身体教育です。算数や国語は知的教育で体育は身体を動かして教育するわけです。
この区別は今や時代の変化によってボーダーレスになりその要素が入り乱れるようになりました。学校体育ではレクリエーションのような内容も取り入れられつつあり、身体教育としてはレベルが下がったように感じます。一方ではスポーツをするというと競技スポーツのようなものをやらなければいけないようなイメージになってきています。しかも低年齢層でやらないと効果が出ないような風潮があり、その結果、子供たちは遊び感覚では運動しなくなり、その親である成人も体を動かすことを避けるようになりました。学校で体育という身体教育が立ち行かない現代で求められるのは家庭でのアクティビティだと思います。活動量を日常生活の中で上げていくような試みをやっていかないと、身体の健康は保たれない時代に来ました。そしてスポーツいえば遊びの要素を多く含みます。遊びですから、当然失敗を含みます。スポーツを遊びとして楽しむような機会がなくなってきたことが一番の問題だと思います。
エンジョイスポーツクラブではさまざまな取り組みをしていますが、まだまだスポーツの可能性を探っていきたいと思います。高齢者が多い地域ですので介護予防事業も、健康教育事業も引き続き重要になってきます。修行のように努力し、鍛錬して何かをつかむような時代はもう過去のものとし、体を動かす喜びをかみしめながらスポーツを生活習慣の中に上手に取り入れていきたいものです。子供から大人、高齢者までスポーツ教室を展開していますが、いきつくところはスポーツ遊びをするためのものです。スポーツは誰かに指導されてやるものだ、という側面より、自由に主体的に楽しむもの、という切り口を提案し続けたいと思います。