クラブマネジャー 星です。
昨日は魚沼市の企画で食育講演会の講師として堀之内中学校に行ってきました。
テーマは「今こそ身長を高くする仕組みを知ろう~栄養と運動の話~」としました。
担当の家庭科の教員さんに聞いたところ、このテーマなら興味深く聞いてくれそうだという手ごたえがあったのでこれにしました。
中学2年生71名の出席でした。
健康運動指導士として講話をするので、運動・栄養・休養の重要性にからめて第二次性徴期のなかでの発育の仕組みについて資料を作っていきました。
やはり気になるのは、以下のような疑問だったようです。
〇食事はどのようにとればよいのか
〇睡眠は何時間くらい取ればよいのか
〇背を伸ばすような運動はどのような種目がよいのか
など、生活の中で個々に目を向けると、身長を伸ばすのにやるべき秘訣があるんじゃないかと興味津々で聞いてくれました。
結論から言えば、身長を伸ばす「特効薬」はないということになります。
食事量をできるだけ多く摂ったからといって吸収されなければ、健全な発育にはなりません。
運動も、中学生の時期に毎日毎日体を酷使するような種目(部活動のなかでスポーツ技術を繰り返すようなもの)はかえって成長を阻害します。
唯一、休養のなかで睡眠だけはたくさん取れば取るだけ、有効ではあります。
ですが休養の意味は睡眠だけではなくリラックス効果のある行動や、自分が楽しめるような活動なども休養に含まれます。
すべての要素が大事です。
食事もたんぱく質やカルシウムなどを積極的に取り入れることはいいのですが、摂りすぎても吸収されにくくなりますので、適量が重要になります。
体の発育は成長ホルモンをいかに分泌させるかが大事なのです。
食事や運動に別個に特化して考えてもうまくいかないのでが、どうしてもそこに意識が向いてしまいます。
この中学時代の貴重な時期ほど、早く寝て、よく眠り、すっきり起きて、朝ごはんをおいしく食べるという「ごく普通の生活」が身長を伸ばす一番の秘訣になることをレクチャーしました。
そこはよく伝わったのではないかと思っています。
講義の終盤には姿勢よく歩くためのエクササイズをみんなに体験してもらいました。
このようなエクササイズは中学生は本来みんな上手なはずです。
そのもともとの能力を引き出せば姿勢よく歩けるし、姿勢よく座れます。
やっぱり中学生はいろいろな可能性を秘めていますので、それを自覚してもらうのも指導者の大事な役目です。
残念ながらその生徒にとって個々に適正体格というものがあり、その範囲を超えて成長することはありません。
ですが、伸びるときに、伸びないことがあり得るので、身長の伸びを邪魔している要素を把握することの方が重要になります。
気持ちよく食べて、体をまんべんなく使い、友人たちとよく笑い、ぐっすり寝る。
その習慣こそが成長期に大事なものなのです。