プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

兵庫県憲法集会

2005-11-03 20:57:47 | 日常雑事
11・3兵庫憲法集会に参加しました。幼少時に戦争を体験した人たち、戦後新憲法下での民主主義を大事だと考える世代の人々がやはり多い中で、イラク戦争などで想像力を発揮し、現在の改憲策動のうさんくささを感じる若者もかなり参加していました。
今日のメインイベントは二宮厚美神戸大学教授の講演『いま憲法を守ることがマニフェストの時代ーキーワードは「バターか大砲か」ー』でした。二宮先生は80年代後半以降、とりわけ90年代に入ってから急速に進む日本資本主義の構造変化に着目し、現代の階級闘争の特質を政治・経済・社会を根底から総合的に把握し、新自由主義に対抗する新福祉国家を構想する研究集団の有力メンバーとして活躍されています。
改憲の狙い、目的などは憲法学者や政治家がいろいろ語っていますが、先生は日本資本主義の蓄積構造の変化がどのように財界やその代弁者であるイデオローグの意識に反映し、改憲草案にどのように具体化されているかを非常に解りやすく講演されました。史的唯物論の方法とはこのような分析・叙述をいうのだと深い感銘をおぼえました。先生のお話は面白いのですが、私が、これは使わせていただこうと思ったのは次のくだりです。先の総選挙では、国民は小泉首相にはぐらかされてしまった。増税も改憲も社会保障もまったく語らずに郵政をどうするかだけに巻き込まれ、小泉自民党と岡田民主党ならまあ小泉でいいかで終わってしまった。国民の闘いはこれからが本番である。われわれ阪神タイガースの立場からみれば、巨人の一軍と二軍の闘いで一軍が勝っただけの話で、試合はいよいよこれからである。
このようにして講演会は拍手喝采で終わりました。
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