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Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

大きな無作為比較試験は個別化医療よりも有用か

2016年11月05日 | EBM関連
こりゃまたすごいメンツだ。

Bellomo R, Landoni G, Young P.
Improved survival in critically ill patients: are large RCTs more useful than personalized medicine? Yes.
Intensive Care Med. 2016 Nov;42(11):1775-1777. PMID: 27620285.


Vincent JL.
Improved survival in critically ill patients: are large RCTs more useful than personalized medicine? No.
Intensive Care Med. 2016 Nov;42(11):1778-1780. PMID: 27620286.


Gattinoni L, Tonetti T, Quintel M.
Improved survival in critically ill patients: are large RCTs more useful than personalized medicine? We are not sure.
Intensive Care Med. 2016 Nov;42(11):1781-1783. PMID: 27620284.


Bellomo先生とVincent先生とGattinoni先生って。。。

内容自体はそれほど目新しいものではない。
でも、論理性というか、説得力というか、やっぱりすごい人たちは違うなーと思う。

集中治療医はmust readだと思います。
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メタ解析と大きなRCTの不一致

2016年11月04日 | EBM関連
BJA Volume 117, Issue 4. p431-441.
Poor agreement in significant findings between meta-analyses and subsequent large randomized trials in perioperative medicine.
H. Sivakumar and P. J. Peyton


西暦2000年以降に発表された、麻酔・手術期・集中治療に関する大きな(N>1000)RCTをMedlineで検索し、次に同じ治療について過去に発表されたメタ解析を抽出。報告された全てのエンドポイントについて結果を比較。18のRCTと44のメタ解析を比較、57のエンドポイントのうち35がメタ解析とその後に行われた大きなRCTとで一致した(61.4%)。メタ解析の陽性予測値は22.7%、陰性予測値は85.7%だった。

大きなRCTが仮に真だとすると、メタ解析の精度はせいぜい三分の二。有名なこの文献と同じ数字。
もちろん、大きなRCTは必ずしも真ではないけれど。
RCTというものについて改めて考える、よいきっかけにはなるのでは。

この話題は明日に続く。
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EUPHRATES、その後

2016年11月03日 | 感染
ちょっとすごいものを見つけてしまった。みんな、知っているのだろうか。
そういえばEUPHRATESはそろそろ終わる頃じゃないだろうか、と思ったのがきっかけ。

ちなみにEUPHRATESって何?という方のために、過去ログを。
PMX特集
PMX特集の続き
PMX特集の続きの続き
ABDO-MIX
ABDO-MIXに対する反論

で、まずClinicaltrials.govを見てみた。
思った通り、リクルートは今年の7月に終わっていて、”This study is ongoing, but not recruiting participants”になっていた。

おやっと思ったのは、EUPHORIAという、RCTではなくて、FDAに認可されていない治療法を行うための研究が登録されていて、EUPHRATES終了後から始まっていること。
これはおかしいと思い、いろいろググって見ると、こんなものを見つけてしまった。

SPECTRALというのは、PMXをFDAに認可させるために作られた会社らしく、この文章は10月3日に発表されたプレスリリース。
重要な部分をコピぺする。

Clinical data demonstrates a positive benefit for patients in septic shock
Significant improvement in cardiovascular function was observed
Mortality benefit in the pre specified per protocol patient population with a MODS score greater than nine was 5%
Mortality benefit increased significantly as a function of the amount of endotoxin removed
Company plans to meet with FDA to discuss regulatory pathway

さらに読んで、理解したことをまとめると、
・450例が研究に参加
・Primary outcomeである28日死亡率に有意差はなかった
・しかしもともと予定されていたsubgroup解析にて、MODSスコアが9点以上の患者で治療群の死亡率が5%低下した
・それ以外にも、循環の改善が認められるなど有効性が示された
・エンドトキシンの除去量と死亡率に相関関係が認められ、理論通りの結果だった
・これらの結果をもとに、会社はFDAと今後の承認プロセスについて議論する予定である

ほおお。
さて、どういう意味だろう。

推測してみるに、
・Primary outcomeはネガティブだった
・Subgroup解析でもネガティブで、数字上5%の低下があっただけだった
・血圧は有意に上昇したみたいだが、それはPMXを使ったことがある人なら誰でも知っている
ということだろうか。であれば、簡単に言えば”命を救わない”ことが改めて示されたのか?

これは文献になったものを読んでみないと分からないぞ。
楽しみだ。これは楽しみだ。
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VAEとVAPのシステマティックレビュー

2016年11月02日 | 呼吸
Fan Y, Gao F, Wu Y, et al.
Does ventilator-associated event surveillance detect ventilator-associated pneumonia in intensive care units? A systematic review and meta-analysis.
Crit Care. 2016 Oct 24;20(1):338. PMID: 27772529.


ICU患者のVAPとVAEについて記載している18文献(N=61489)のメタ解析。VAEのそれぞれの定義がVAPを診断する感度・陽性予測値は50%以下、特異度および陰性予測値は80%以上。VACはVAPに比べ、死亡率が高く(OR 1.49)、入院期間(-4.27日)と人工呼吸期間(-2.79日)は短かった。

つまり、VAEの定義で診断されるものとVAPは異なる。
まあ、定義が違うんだからそれはそうだけれども。

慈恵の勉強会こんなやつをやってから3年経った。
さて、これからどっちに向かうんだろう。なんとなくVAEの方が客観的でかつ死亡に影響するので、VAPはだんだん話題にならなくなっていく気もするけれども、VAEの介入方法は今の所ほとんどないので、まだ分からないな、と思って見ている。
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慈恵ICU勉強会 161122

2016年11月01日 | ICU勉強会
22日 早期のgoal-directedなリハビリ(JC-Lancet)

ついこの間、早期リハビリは無効という文献を読んだばかりなのに、今度は有効、という話。
どうして結果に差が出たのか、じゃあどうするか、についてみんなで考えた。
結論は、
一所懸命やらないと効果は出ないんじゃねーか?
だった。まあ、なんでもそうだけどね。
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