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香港功夫映画と共に

「RE:BORN」キャラクター大百科⑧ フォックス(三元雅芸)&イーグル(屋敷紘子)

2017-08-07 10:23:36 | その他

「RE:BORN」キャラクター大百科⑧ フォックス(三元雅芸)&イーグル(屋敷紘子)

前回もチラッと触れましたが、私は本作「RE:BORN」の数々の闘いの中では、この敏郎vsフォックス&イーグルの2対1の決闘シーンが一番のお気に入りです。
この息詰まる決闘シーンを詳しく描写する事はここでは控えますが、まず写真のフォックスとイーグルのナイフと鉈の持ち方を見て下さい。これまでの日本のアクション映画でこのような変則的かつ殺気に満ちた構えのナイフ・アクションは見られませんでした。...
さらに香港功夫映画評論家としての視点から言えば、この2対1という特異なシチュエーションの闘いは長い歴史を誇る香港クンフー映画では言わばお約束的な王道ファイトなのです。
古くは「復讐のドラゴン武道大連合」の孟飛vs蹴りの名手倉田保昭&拳技の名手王靑に始まり、「Who Am I?」での時間制限と言うスリリングなゲーム感覚を加えた成龍vsロン・スムーレンバーグ(足技)&関勇(拳技)の屋上の対決。
そして最近では「ドラゴン×マッハ!」の敢えて正義と悪のポジションを逆にした2対1決戦である呉京&トニー・ジャーvs張晋などなど、本当に様々な作品がこれまで制作されて来ました。
この主人公が単身で複数の敵と対峙しながら不利なシチュエーションでの闘いを強いられる決死の攻防、それを本作「RE:BORN」でも観る事が出来るとは嬉しい限りです。
但しこの敏郎vsフォックス&イーグルの闘いはこれまでの既成作品で見られた2対1対決とは全く異なる、まさに電撃かつトリッキー、そして壮絶なる闘いとなっていますので、そこはどうか心してご覧下さい。
フォックスウォークからの接近戦を得意とするフォックスに扮する三元雅芸さんは、これまで谷垣健治監督の「ああ、一軒家プロレス」や楊紫瓊主演「シルバーホーク」、さらには「エイリアンvsニンジャ」、最近では陳嘉上監督の大作「戦神~威継光」など国内外の多くのアクション映画で活躍している方なんですね。だからこそファントム軍団のリーダー役も十分な説得力と共に演じられるわけです。
そして女戦闘員イーグル役の屋敷紘子さん。実は私は屋敷さんとは以前からFacebook朋友なのですが、残念ながらこれまで1度もお会いした事がありません(T_T)。
今回この「RE:BORN」キャラクター大百科を始めてから知ったのですが、屋敷さんはあの韓国のNo.1アクション監督チョン・ドゥホンの「ソウル・アクションスクール」に留学経験があるんですね。
実は70年代の韓国アクション(テコンドー)映画には驚くべき事に映画の撮影現場にアクション監督がいませんでした。
そのアクション監督不在という状況は様々な弊害を生み、例えば韓国ヤクザ映画でスーツ姿のヤクザが唐突にテコンドーの廻し蹴りで大暴れするなどハチャメチャな殺陣が横行し、当時の韓国アクション映画は同じ韓国人映画関係者からも侮蔑を込めて「野良犬の喧嘩」と呼ばれていました。
そんな韓国映画の状況を何とか立て直そうと98年に「ソウル・アクションスクール」を創立したのがチョン・ドゥホンでした。
チョン・ドゥホンの奮闘もあり、その後の韓国映画におけるアクションは飛躍的なレベルアップを遂げ、その一つの到達点がリュ・スンワンと共にドゥホン自ら主演した韓国アクション映画の金字塔「相棒/シティ・オブ・バイオレンス」だったのです。
私の知る限り、この「ソウル・アクションスクール」に日本の女優さんで留学経験があるのは屋敷さんだけではないでしょうか。
これまで沢山の日本のアクション映画に出演されて来た屋敷さんですが、善や悪、どんな役柄でも(アクションも含めて)演じられる屋敷さんは日本の映画界にとって貴重な存在だと思います。
以前はアクション女優と言うと、国内外を問わずどうしても女優としての活動期間が短いケースが多々ありましたが、それも昨年香港のレジェンド女武打星であるベティ・ワイこと恵英紅が「ミセスK」でド迫力アクションを披露した事で一掃されました。
屋敷さんにはこれからも日本が誇る女武打星「ミスY」として頑張って欲しいと思います(^_^)。
最後に余談ですが、下村監督によると「イーグルとフォックスは昔バディであり、恋人だったと勝手な裏設定はありました(笑)」との事で、これはちょっと気が早い話ですが、「RE:BORN外伝~イーグルとフォックス」が観たいぞ!と思ったのは私だけではないかも知れません♪
その日本が誇る女武打星である屋敷紘子扮するイーグルと、同じく豊富なアクションキャリアを誇る三元雅芸扮するフォックスとの決死戦に挑んだ敏郎ですが、そのフォックス&イーグルの背後にはさらなる恐るべき邪悪な敵が敏郎を待ち受けていたのでした・・・!!

★下村監督の一言「
アクション作品では、お馴染みの二人!緊張感ある戦闘を魅せてくれています!」

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