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超級龍熱

香港功夫映画と共に

闘え、ジェイソン!リー先生のように!『シンデレラ・ボーイ』

2006-11-17 12:55:51 | 作品レビュー
この『シンデレラ・ボーイ』(85)は、私の大のお気に入りの映画で、もう頻繁に観ています。
呉思遠&キース・ストランドバーグのコンビによるシーゾナルUSA作品で、監督はコーリー・ユン(ケイ)。
主演はカート・マッキニーと、まだブレイク前のジャン・クロード・ヴァンダム。
ヴァンダムはまず映画の最初に主人公ジェイソン(マッキニー)の父親が経営する空手道場を自分たちの組織に強引に勧誘しようとする悪漢の用心棒として登場し、ジェイソンの父親の脚をヘシ折り、ジェイソンも軽く痛めつけます。
脚を折られて道場も閉め、引越した先で酒場のバーテンになった父親は、スッカリ心が荒れてしまい、ブルース・リーの熱狂的信者であるジェイソンがガレージに飾ってあるリーさんの(それもあの『燃えドラ』のヌンチャク・ポーズの!)ポスターを破いてしまいます!
「パパ!・・酷い、酷いよォ!」失意のジェイソンは、その前には彼女の誕生日パーティーでも悪ガキたちに彼女の前で赤っ恥をかかされていて、思わず敬愛するシアトルのリーさんのお墓(本物が登場。まだリーさんのお墓の写真が前の物!)を訪れると「リー先生・・僕は何をやっても駄目なんです・・どうすればいいのか・・どうか助けてください!」と涙を流します。
その夜。寝ているジェイソンの前に光の中から1人の伝説の男が現れます・・!
「ジェイソン・・私を呼んだな?」「あなたは・・まさか?リー先生!」
このリー・タイガーじゃなくて(笑)リー先生を颯爽と演じているのが唐龍こと金泰中なんですねえ。
リー先生は「ジェイソン、まず君のコップの中の知識の水を空にすることから始めよう!」と、その日からジェイソンとマンツーマンの特訓を開始します。

私はこの映画を観た時、それまで私の中では単にリーさんのソックリさん武打星でしかなかった金泰中に対して、初めて心からの親愛の情を感じました。
だって金泰中演じるリー先生がジェイソンとのトレーニングの中で切々と説く数々の「ジークンドーの精神」は、私たちリー信者にとってはもう全部がリーさん自身によるお馴染みの言葉なんだもんなぁ。
また『死亡遊戯』78版や『死亡の塔』では本物リーさんの影武者を演じていたため、何処かオドオドしていた印象の金泰中が、今回の映画では敢えて再びリーさんを演じながらも、逆に楽しげに、そして自信に満ちた佇まいなのが実に良かった!
あと劇中のリー先生こと金泰中の英語の台詞は別人の吹き替えですが、「オオアタァ!」とか「オオアチャャ!」という凄みのある怪鳥音は恐らく金泰中本人の物でしょう。

で、クライマックスでは悪の組織側のチームと、組織側が乗っ取りを企むチームの空手による対抗戦となるのですが、組織側はロシアから送り込んだ秘密兵器としてイワンことヴァンダムを登場させます。
悪辣な戦法で次々と相手の選手を倒し、さらには止めに入ったジェイソンの彼女にもイワンが手をかけようとした時、ついに怒りを爆発させたジェイソンがリングに飛び込み、イワンに対決を挑みます!
「お前・・覚えてるぞ!何時かの小僧だな?」「ああ、そうだ!だが以前の俺とは違うぞ!さあ、来い!」とイワンに対し身構えるジェイソンのファイティング・ポーズはモロ『死亡遊戯』(号泣)!
ジェイソンとイワンの闘いは壮絶なものとなり、激しい攻防の末にジェイソンはイワンに脚を捕らえられ窮地となります!
その時!ジェイソンの脳裏に敬愛するリー先生の言葉が甦ります!
「ジェイソン!諦めるな・・自分を信じるんだ!」「リー先生?・・イヤアアァァ!」ジェイソンはそのまま宙を舞うと、まさに『燃えドラ』でリーさんが見せた伝説のサマーソルト・キックをイワンに叩き込み勝利を得、リング上で仲間から胴上げされ祝福を受けます。

この『シンデレラ・ボーイ』の後、ヴァンダムは『ブラッド・スポーツ』(87)や『キックボクサー』(89)などで大スターとなりますが、カート・マッキニーはシンシア・ラスロックとの共演作などに出演はしたものの、俳優としては成功することは出来ませんでした。
また金泰中もこの映画に出演後、消息が不明となりましたが、数年前に金泰中本人と名乗る人物がインターネット上にHPを立ち上げマニアの間で話題となりました。実はこの時に自称金泰中氏にお馴染みマイク・リーダー氏が直接コンタクトを取っていて、色々と自称金泰中氏に質問を浴びせています。私もマイク氏からその時の状況を聞いていますので、後日に当ブログで触れたいと思います。
そういえば、今年もまたリーさんのお誕生日である11月27日がやってきますね。この日は私たちリー信者にとっては本当に特別な日です。当日は当ブログ「超級龍熱」でも何か特別企画をアップしたいと思っておりますので、お楽しみに!
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