超級龍熱

香港功夫映画と共に

熱風!韓国LEGENDS(28) 王虎&郭武星主演『盲龍唖虎』韓国オリジナル版

2009-07-14 13:00:15 | 熱風!韓国LEGENDS
いや~昨日のK1ワールドMAX準々決勝で、山本KIDが韓国のチョン・ジェヒにまさかの1ラウンドKO負け!!私もリアルタイムでは観れなかったので、夜遅くに予約録画しておいたのを観て思わず唖然としてしまいました。
いやはやそれにしても格闘技って本当に何が怒るか判らないので怖いですねえ・・。

さて、「熱風!韓国LEGENDS」第28回は、金正勇導演、カサノヴァ・ウォンこと王虎&郭武星主演『盲龍唖虎』(79)、それも大昔に韓国で発売されていたVHSによるオリジナル韓国バージョン(全編韓国語!)でいきましょう。
恐らくこの映画の英語吹き替えバージョンをご覧になっている方は結構いるかと思いますが、私もこの映画を初めて観たのが今から16、7年ほど前にPALM BEACH ENTERTAINMENTから出ていた英語版のビデオ(紙ジャケ&珍しくちゃんと実際の主演者である王虎の写真がジャケットに使用されていた)『WARRIORS KUNG-FU』でした。
で、今回の韓国オリジナル版は冒頭から雪山をバックにまたも「ドドーン!」と巨大な漢字表記(それも真っ赤な文字!)で王虎、郭武星など主演者のクレジットが次々と映し出されていきます。
いいねえー!やっぱり70年代韓国クンフー映画はこうでなくちゃ(笑顔!)。
作品自体は上記のように現在も欧米で英語吹き替え版DVDが出回っているようですのでここでは細かく触れませんが、幼い頃に生き別れてしまった王虎演じる盲目の兄、郭武星演じる唖の弟が、最初は2人が実の兄弟と知らずに道ですれ違った際に一瞬即発で睨み合ったり、実際に激しく闘ってしまったりと目や口が不自由であるためにお互いが兄弟である事が中々判り合えない兄弟の悲運を悲しげなBGMと共に盛り上げていきます。
この辺りの演出は導演(脚本も)の金正勇が珍しく(?)丁寧な仕事をしていてちょっと感心しましたが、そうは言ってもやはりこの映画の見せ場は王虎と郭武星2人の見事なクンフー・アクション(武術指導は南忠一)にあるのは言うまでもありません。
特に怨敵である将軍(ヒョン・キルスー!)と対決する際に勇壮なBGMに乗って登場した王虎の披露するまさに“Blind Kung-fu”とでも呼ぶべき颯爽とした剣術&代名詞の連続廻し蹴りは思わず「おお、韓国の座頭市登場!」と喝采を叫びたくなるほどのカッコ良さなんですねー!!また郭武星も私が以前からこの人を“韓国の元彪”と呼んでいるほど切れ味鋭い蹴り技を披露しています。
クライマックスは雪山を舞台に、王虎と郭武星が2人に協力する女性の怨敵であるガム・ケイチュー(韓国悪役商会の大御所さん)と文字通り血ダルマの死闘の末にケイチュー王を倒し、そのままボロボロになった3人が決戦場に横たわったままガッチリとお互いの手を握り合うシーンで劇終となります。
私は最初にこの『盲龍唖虎』を観た時に、このラストの大決闘で王虎がケイチュー王に叩き込む連続の大回転蹴りや郭武星の重力どころかセオリー無視のワイヤー大飛翔に「おいお~い?」と苦笑しながらも、ついつい手に汗握って観てしまった思い出があります。
私は韓国時代の王虎主演作品ではこの『盲龍唖虎』と、金宣慶導演作品『金虎門(中文題名『陰陽十八翻』)』(77)の2本が王虎のベスト・ワークだと思います。最後に繰り返しになりますが、これら2作品は欧米で英語吹き替え版DVDがリリースされていたかと思いますので、機会がありましたら是非ご覧になって頂ければと思います。
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