パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

美濃は山国、、、なのだろうか

2012-08-29 00:14:04 | 菓子
某人から岐阜土産に「からすみ」をいただいた。岐阜ではこれを桃の節句に食べるらしい
岐阜は海なし県なので海汽水域に住んでいるボラが取れるはずもなく「からすみ」と言ってもそのボラの卵ではなく米粉で作ったお菓子だ。

からすみ~岐阜~海なし県、から「君かげ草」というフォークソングを思い出した。




昔、夜、長良いや、ながら族で勉強しながらラジオでこの曲を初めて聴いたとき、引っかかるものがあったというか矛盾を感じたというか、不思議な曲だと強く印象に残ったというか、そんな思い出があったことを「からすみ」で思い出した。

この歌は
「流れ、流れて、長良川~」という出だしで始まって
「美濃は山国~」 と続き、
「谷間に開く花ひとつ。そっと咲きます君かげ草」とさらに続くのだが、

君かげ草という名に興味を持ってラジオで聴きながら辞書で調べたら「スズラン」の別名とあって、スズランは「花ひとつ」じゃないなのに何でだろう?
ちょうど長良川と木曽三川、輪中、濃尾平野の勉強をしていた時であり、長良川、輪中、ゼロメートル地帯、なのになんで山国なのだろう?
しかもスズランは高山植物だし、北海道とか北の寒いところにしかないと思ったけど輪中などに咲くの?谷間?
「美濃」より「飛騨」とか「木曽」の方が歌として矛盾はないんじゃないの?

などなど当時、色々な疑問を生じさせた歌だった。そんな疑問を長年放置していたのだが、今回、ふと思い出してネットで調べたら作詞者の笠木透さんは恵那の出身でこの歌は郡上八幡あたりの風景を歌った物らしいということがあっさりとわかった。長年の疑問がネットで一瞬にして解けた。恵那も郡上八幡も木曽や飛騨に比べれば高い山で囲まれているわけではないが、山国と言えば山国と言えなくもない。歌自体は東京あたりのよそからふらっとあてもなく適当に旅に来た旅人が主人公の歌なので、長良川上流で美濃と飛騨の境界あたり郡上の山でふらふらしてどっちにいるのかわからなければ「美濃は山国」という認識もありなのかもしれない。

しかし、疑問もちょっとは残っている。というのは 「飛山濃水」と言って飛騨は山岳地帯、美濃は水郷地帯というのが象徴的に言われていて、美濃と飛騨は昔から対立していたようなのだ。「美濃は山国」と飛騨に断りもなくはっきり宣言してしまっていいのだろうか。木曽川の近くで以前、越県合併でもめた地区もあったようなので「山国宣言」するなら一応、木曽にも挨拶程度の報告は必要かもしれない。

まあ、でも海と山の二択でどっちと言われれば海がないので山としか言いようがないから海がない=山国という定義ならば美濃は山国でいいんだろう。

ところでおいしくいただいた「からすみ」は「ういろう」より固めだった。ちょっと焼くとおいしいと聞いたので焼いたら柔らかい餅のようで風味も増した。しかし、形が面白い。断面が富士山のような形をしている。御嶽山をかたどっているとのことだ。

ううむ。「からすみ」なのに山を模るとは、、、、やはり疑問はつきないし、これだけ勉強になるお菓子はなかなかない。









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