パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

ポーリッシュ法(変法)で一工夫、ドライフルーツ入りライ麦パン 

2008-03-17 06:35:20 | パン
サフ青缶は乳化剤などの添加物なしのドライイースト。インスタントドライイーストである赤や金と比べて発酵力が弱く、予備発酵を必要とするが、香りがとてもいい。やはりこの香りはハード系のパンにあいそう。いい天然酵母の香りがする。
2ヶ月ほど前、ホシノ天然酵母を使ってフルーツ入りライ麦パンを作った時にいい味だったのでそれを思い出し、しばらくぶりでドライフルーツ入りライ麦パンを作ってみた。

ライ麦パンはpHを下げておかないとグルテンの形成が妨げられ、膨らみのあるパンが焼けないそうなので、以前からポーリッシュ法にレモン汁を使って独自の方法(だと思う)で焼いていた。


でもレモン汁を使わないでやる方法はないかな、と考えて今回、ちょっと思いついた。pHを下げるだけなら、過発酵させればいいわけでポーリッシュ法でオーバーナイトで発酵させる種の中にイーストのえさである糖分を多めに添加すればいい。砂糖とかモラセスとかモルトシロップとか、、、、でも、それでは面白くない。もしかして酸っぱすぎるパンが出来るかもしれない。そこでさらにひらめいたのは、どうせオーバーナイトで発酵させるのならライ麦粉に加えて小麦粉をちょっと加えればいい。ライ麦粉と小麦粉、イーストがどっちを分解しやすいかをどっかで読んだわけではないが、普通に考えて精製度合いの高そうな小麦粉を分解しやすいだろう、分解しやすいと言うことはそれだけ酸の生成が高まるというもの。

で、やってみた。

写真の通り、膨らみはよく、ライ麦パン特有の味わいはあるものの口当たりは軽め。これは成功。ただ、発酵が遅く、2日目の朝、6時から始めて焼きあがったのは13時ごろだった。焼き終わった後で西川氏のパンの教科書を読んでいたらドライイーストの分量はインスタントドライイーストの約半分に相当するといったような事が書かれていた。別に意図したわけではなかったが、この方法は結果的によかった。



1)前の晩 ポーリッシュ法(変法) 

  まずはドライイーストの予備発酵

  サフ青缶 3.5g
  水 15ml
  砂糖 1g

  青缶のインストラクションにしたがって予備発酵させ、このうち3gをとる。

  その3gと ライ麦粉190g キタノカオリ10g 水200mlで一晩発酵

2)当日 こね、発酵、焼成

  イーストを予備発酵
  サフ青缶 7g
  水   30ml
  砂糖   1.5g

  ポーリッシュ種と以下を混ぜ合わせる
 
  予備発酵させたイースト全量
   メゾンカイザートラディショナル 400g
   モルト             3g
   水              150ml

  ざっと混ざったところで 塩 10gを捏ね入れ一次発酵

  1.5倍くらい膨らんだところで以下を捏ね入れ
   干しブドウ 150g クルミ 70g オレンジピール60g
  
  2倍に膨らんだところで持ち上げてガス抜き、さらに発酵

 
  一次発酵終了後、約200gに分割 2次発酵

  クープを入れて焼成 230度 18分