日曜日にテレビを見ていると、決まって目にするのが「定年後の田舎暮らし」とか「第二の人生」とか、いわゆる「団塊の世代」の方々をターゲットとした番組。あともう少ししたら団塊の世代のお父様方が大量に定年退職を迎え、その退職金やら何やらは日本の経済をもおびやかすものとなるらしい・・・いわゆる「団塊ジュニア世代」の私たちには関係ないような気もするのですが、彼らの今後を陰で支えなければならない私たちにとっても(だって、年金払わなあかんのんでしょ?!)あの方々たちの行く末は非常に気になるものなのです。
しかし・・・私、正直いってこうした「団塊の世代」の人たち、非常に苦手です。
私はずっと田舎に住んでいたのですが、田舎を捨て都会で生活することにステイタスを感じていた団塊さん(面倒なのでこう呼ばせていただきます)が、定年退職後に田舎暮らしを満喫だぁ?あんたたちがきっちり故郷を守ってこなかったから、田舎はどんどん取り残されていったんでしょうが。わずらわしい人間関係を嫌がり、不便な生活環境を疎ましく思い、年老いた親の面倒もろくに見ず街へ出て行った人たちが、今更田舎で暮らすのに憧れる、なんてちゃんちゃらおかしいです。
一生懸命働きさえすればいい。男は外で、女は家庭で。子供はいい学校に進学しさえすればいい。そうした「みんな横並び一直線」を最良と位置づけ、それに外れたものはよってたかって排除しようとする・・・もちろん団塊さんたちがみんなそうだとは言いませんけど、つい最近まではそうした団塊さんたちが社会の中心となっていた時代・・・彼らはなにせ人数が多いものだから、「みんな同じ」に安心する日本人気質社会のなかで、その考え方が正しいものだと長い間信じられてきたのでしょう。そして今、そうしたことによるひずみが顕著に現れています。いじめ問題、職場のパワハラ・モラハラ、中途半端な介護保険制度・・・日本人が長い間繰り返し営んできたものを壊し、あさましい世の中を作ってきた団塊さんたち・・・やっぱり私は好きになれません。
もちろん、そうした団塊さんたちが一生懸命頑張って、家庭を省みずがむしゃらに働いて、高度成長期の日本を支えてくださった経緯はよく分かっています。だけど、ちょっと虫が良すぎるとは思いませんか?田舎者をバカにすることで己のアンデンティティーを保ってきた団塊さんたち。豊かな自然をどんどん壊し、表面的な豊かさの追求ばかりしてきた団塊さんたち・・・。うまくいえないけど、彼らが定年退職して街中にあふれかえるであろう状況は・・・う~ん、また不景気な日本にもどってしまうような気がします。
価値観の違い、とでも言うのでしょうか・・・。
確かに、彼等が頑張って働いた結果として、明治維新以来の日本の最大の国家的目標だった『西欧へのキャッチアップ』は果たせました。その功績を否定するつもりは僕にもありません。
だけど、、、
その発展の基礎を築いたのは、焼け野が原だった日本を復興させて高度成長の基礎を築いた大正、明治生まれの苦労あってこその事。
その復興後に出てきた団塊世代は、
60年代の安保闘争とかで政治運動を不純で狭量で非寛容な態度で扱って市民レベルの政治意識をこの国から絶滅させて、
快楽追求の大量生産・大量廃棄で日本中をゴミだらけにして、
山を削って河を殺して海を埋め立てて、
トドメに、円が強くなったらバブルで自分達だけいい思いしておいて、そのツケを全部僕等に押し付けて逃げた。
それが言語化されていないだけで、多分僕らより下の世代は皆、無意識下ではそれを感じているんだと思う。
だから、幸福を追求する団塊世代を見ると本能的に、
「お前らええ加減にせいよ!」
って感じちゃうんだと思います。
私がうまく文章に出来なかった部分まできっちりと文字にしてくださってありがとうございます。
とはいえ団塊ジュニア世代の私達・・・負担は大きいですよねぇ。あの世代の人たちが自分達同士でなんとかしてくれるとはとうてい思えないし。お先真っ暗ですわ・・・。