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癌メール相談

2012-10-21 00:15:00 | ブログ

数年来、無料で癌のメール相談をしてきた。総数15、00人は越えるだろう。1日平均1~2例、年300日を返答に当てた。所要時間は1通平均25分前後で、のべ数は2000通を越え、800時間強を要した。一人で重複するものもあるために個別数1500と見積もった。全個別数を見返すのが一番正確なのだが、サンプル調査の手法を用いることした。何らかの傾向や主張を訴えるには、サンプルの総数、つまり母集団の大きさが問題となる。一方、反論、反証するには、例外的事実が一つあればいい。つまり母集団の大きさを問わない。そこで、約300の癌メール相談を母集団(2008・01・08から2010・02・10)として、検索作業に着手した。一定の傾向の存在や一定の主張が出来るかどうか?が関心事である。一般疾患のメール相談を中止したのは、癌メール相談をはるかに上回る件数に時間的に個別対応が出来なくなってきたためだ。最終的な統計結果が出るのは随分先の話になる。そこで、当面は各症例について、要点の個別記載をしていくつもりである。延々と続くと、読者も飽きが来ると思うので閑話休題を入れながら進めていきます。

時系列は2010・01・31から原則遡る方式にします。

No55歳女性 乳がん stage4外来通院中
[
主治医からの説明] 2006年7月から抗がん剤タキソテール4回FEC4回、全摘し、でも転移が皮膚あり、放射線治療(25回50gy)2009年7月ペットにて縦隔リンパ節に異常。8月にCT、肺にも怪しい影。皮膚転移が大きくなり、直径13センチほど一部潰瘍形成。1月にレントゲンを撮った結果肺転移が確認され、胸水も指摘される。
[
つらいこと] 呼吸困難 胸水 歩くと息切れと苦しくてたまりません。寝ているときも頭を高くしてねています。再発が分かった時から、天仙液を飲んでいますが一向に効き目がありません。つい2日ほど前から強効型に変更しました。今病院から処方された薬プロチンコデイン濃縮液1%とムコソルバン錠15、皮膚にはメトロニダゾール軟膏を使用しています。抗がん剤をするようにと言われますが、私はどうしてもする気になれず対処療法になっています。
[
医療機関名] 愛知癌センター
もう完治は望めないことは十分承知しておりますが、抗がん剤をしないでQOL(呼吸、痰、咳)をあげていきたいのですが、いかがでしょうか。癌センターの先生は抗がん剤をしないのなら。緩和ケアの病院に行ったほうがいいと言われています。現在治療らしいものはしておりません。

返信

乳がん再発、胸水併発 縦膈転移 皮膚転移と総括します。天仙液の考案者 王振国には数年前から3回ほど珠海と上海市で面会しました。現地では天仙液オンリーの治療ではありません。西洋医学的な治療も含めたかなり複雑な治療内容でした。天仙液それのみでは効果は疑問があります。

再発性乳がんに対する漢方治療をメールで直接お伝えするのは内容が複雑で困難です。漢方専門用語などが多く、治療内容が漢字での記載になるために、複雑になります。以前記事にしたものがありますので参考になさってください。URLを付記します。乳がん漢方治療 URL

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20061023

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20061024

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20061027

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20061028

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20061031

御様態が悪化しているので、こちらまで診察においでになるのは不可能ではないかと思います。

ご用命いただければ調薬に取り掛かりますが、初診も無く、また保険適応が無い生薬がほとんどのために、申し訳ありませんが自費扱いとなり、しかし現在の問題点は、癌を消失させることはほぼ不可能ですから、健脾袪痰、体力改善に軸足を移されるべきだと思います。

No 
70女性 すい臓がん Stage

娘さんが相談メール 沖縄県在住
[
癌告知] いいえ入院中
[主治医からの説明] 出来る治療は終わったので様子を見るしかない
経過:閉塞性黄疸で緊急入院、すい臓ガンで肝臓に転移の可能性ありと家族に告知検査で転移確認。内視鏡でステントを入れ、半月程で黄疸が引いたが、ステントを入れた翌日から膵炎を発症。一時退院、抗がん剤治療を始める為に再入院。(退院後2週間目に40度近い高熱で病院へ。検査で胆嚢炎と診断)針を刺す緊急手術(ドレナージ)。再び絶食&点滴後、少しずつ回復。脇腹の針を刺した跡が少しずつ赤く腫れて、周りから吹き出物のようなものが出現、大きく広がってきた。主治医は、「体内のガン細胞が胆のうの傷の所に流れ込んで(転移して)いる、初めて見る」。その後、食事が取れなくなり、むくみが酷くなって、首の太い血管から点滴で食事を取っている。便が出なくなり、尿も出にくくなっている。レントゲンで胃が膨らみ動きが悪いと胃薬を出されるが全く効果なし。他に何をするでもなく、「やれることはやったので、再び黄疸など出たら処置なし」と言われた。主治医が2月いっぱい急遽休暇が決まったといなくなり、主治医がかわり、張った胃に鼻から管を入れ、胃の中の物を吸い出したところ、はちきれそうだったお腹も空気の抜けた風船のようになりました。が、2,3日でまたお腹が張ってきます。替わった医師は、すい臓のところ(十二指腸の手前)で腸管が狭まっていると。今の病院(現代医療)でどれほど改善できるのか、東洋医学では腸閉塞も治せるのか? この状況をどうすべきか悩んでいます。
[
つらいこと] 食欲不振 [つらいこと] 頑固な痛み [頑固な痛み:部位] 皮膚
[
つらいこと:その他] 腸閉塞を改善したい
便と尿が普通に出るようにしたい
[
医療機関名] 北部医師会病院 内科
お返事

現在、北部医師会病院に入院中ではないかと推測します。琉大系列の病院でしたら、漢方の知識を持つ医師がほとんど居無く、また、西洋医学の主治医もいらっしゃることですから、漢方治療自体が無理なのではないかと思います。また、現在の病態(病状)では経口投与を原則とする漢方治療が不可能でもあります。

以下に気がついた点を青で添記します。一度退院し、後日抗がん剤治療を始める為に再入院となってましたが、退院後2週間目に40度近い高熱で病院へ。検査で胆嚢炎と診断。膵頭癌の総胆管浸潤による閉塞性黄疸の治癒症例はきわめて少ないのです。極々初期の場合にしか救命できません。翌日まで待てない程、胆のうが膨れている為、針を刺す緊急手術(ドレナージ)。再び絶食&点滴後、少しずつ回復。その後、刺した針も外す事になり、退院。CTDを行ったわけです。(経皮的胆管ドレナージ)主治医が言うには、「体内のガン細胞が胆のうの傷の所に流れ込んで(転移して)いる、初めて見る」との事。(胆嚢、周囲、肝門部に広範囲に転移があったためでしょう)その後(中心静脈栄養を行っており、腎機能も悪化あるのではないかと思います)胃の中の物を吸い出したところ、はちきれそうだったお腹も空気の抜けた風船のようになりました。が、2,3日でまたお腹が張ってきてます。替わった医師は、すい臓のところ(十二指腸の手前)で管が狭まっていると言います。(いわゆる閉塞性腸閉塞の状態です)東洋医学では腸閉塞も治せるのか? 癌の浸潤のための腸閉塞が有る以上、便通の改善は見込めません。通過障害がなくならない限り、経口の食事摂取は状態を悪化させるだけです。