唐突な話で恐縮ですが・・・・
小さい子供を寝かしつけるのって本当に大変ですよね。
だっこしてゆ~らゆ~ら・・・すること数十分。
数キロのかたまりを抱え、途中何度も「腕が千切れそう・・・(涙)」と心の中で叫びながら、我慢に我慢を重ね、ようやく・・・
「やった~♪寝てくれたぁ~♪」
と、ベッドにそぉ~っとおろした途端
「ふんぎゃぁぁ~~!!!」
トホホホ(涙&うなだれ)・・・
という経験を、私は今まで数千回経験しました。(ほんまに数えたんかいっ!)子供の寝かしつけって本当に厄介なものです。
というわけで、本日の漢方講座は、癌を上手に寝かしつけるためのお話です♪
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悪い奴ほど眠らない?
漢方薬なんか癌に効くか?と疑問を持つ方へ
前回はがん細胞のNF-κBの活性化を抑えると、COX-2の性悪酵素の産生がおさえられ、新生血管を生み出すプロスタグランジンE2が減少して、癌組織への資金ルート(栄養血管)が新たに新生されなくなるというお話をしました。NF-κBの活性化を抑える木香について前回ご紹介しました。 次の写真をご覧ください。
黄柏(おうばく)や黄連(おうれん)は漢方薬では清熱解毒燥湿薬に分類されている生薬です。これらの生薬の成分であるアルカロイドの一種にも、NF-κBの活性化を抑える作用が報告されています。
ここでイメージを思い浮かべてください。暴力団組員(がん細胞)に木香、黄柏、黄連などの生薬を飲ませると、性質が穏やかになり、性悪酵素COX-2の産生が抑制されて、その結果、癌組織周囲の栄養血管が新生されなくなって、暴力団が金欠状態に陥って、拡大できず「この際、うちの組も休眠でもするか?」と眠りにつくと。
黒澤明監督の名作「悪い奴ほどよく眠る」という映画があります。しかし、
がん治療では「悪い癌は眠らない」「眠る続ける癌は癌とは言えない」と言えるでしょう。「癌と共存して生きる」ためには、ともかく癌を眠りにつかせることが肝要です。漢方薬のがん治療における新しい役割のひとつです。