■神羅万象チョコ ゼクスファクター第3弾(2010年10月18日発売)
□関連記事:魂獣武装発動!(2010-10-16)/我が征くは修羅の道(2010-10-18)
公式発売から1ヶ月も過ぎ、既に次弾(2010年1月予定)に関する具体的な情報も流れ始めている現状になって、かなり遅れ馳せながらも「神羅万象チョコ ゼクスファクター第3弾」の考察…と言うよりは、まとめのような記事を上げてみようと思いますわ。
もっとも、あらかじめストーリー進行や核心的な部分は、以前に投稿した“ZX-Fの出来事を時系列で並べた”記事(※上記リンク先参照)にて触れているだけに、今回は程々に、それで浮いた分を別のなにかしらで埋められれば面白いかなと。
ともあれ前置きはこのくらいにして、激動の第3弾の中身を振り返ってみるとしますかね。
◆紲なる日々に決別を
◇ZX-048 熾天烈火カリン [朱雀(天ヶ原)/Power13・A/翼人/女/紅炎寺カリン(18歳)]
後述のカイやカナトと同じく、第1~3弾と皆勤賞となったカリンは、今弾では再び神羅ホロにて登場。
果たして貸与していた自らの神具:炎王剣ヒノカグツチがようやく手元に戻って来るも、それが共に天ヶ原として日々を過ごしたカイとの決別、しかも学園からの正式な任務依頼によって“学園の敵”として戦わねばならなくなるという皮肉と、天ヶ原に累が及ばないようにとする彼の僅かながらの気遣いを感じ取ったからこそ、諸々の迷いを隠し切れずに発したセリフが「一言助けを求めてくれれば私は…」なのでしょうね。
やがて第3弾TV-CMで見られたように、カリン含む天ヶ原はカイへと刃を向けた次第ながらも、唐突な学園長ガイによる「火群カイ討伐指令」に対し、そもそも懐疑的であったカリンたちは本気を出せずにいたらしく…という割にはかなり本気で斬りかかっている風に描かれていますけど、それはそれとして(
そんな辛い戦いを強いられたカリンたちの、今弾での本当の見せ場となるのが、学園長室前へと辿り着いた満身創痍のカイが生徒会執行部に行く手を阻まれた際に、助太刀として足止め役を引き受けた場面。
此処へ繋がる部分はストーリーでは触れられていないものの、四面楚歌な戦場をカイが突破してしばらく、おそらくは天ヶ原メンバーの間で“このままで良いのか”という疑問が膨らみ、やがてカリンが扇動したのか、それともコウヤたちから推されたのか、其処にカイの級友=キリコ、エッジ、ルリ丸を加えて、先行するカイの後を追ったと思われるあたりは熱いシチュエーションだけに、是非とも公式の小部屋、ないしは「完璧大全」のような場での短編で詳細に把握してくれればなと。
イラスト的には鳳凰学園の制服である第1弾、ノースリーブの私服っぽい第2弾に続き、この第3弾では正式な戦闘服と思えるデザインになっているものの、胸とか内腿などの露出部分が大きく強調されているあたりはなんとも(
そう言えば発売前の予想では、第2弾でのマヒロという前例から、このカードにアナザー仕様---たとえば牙炎がイラスト中に存在しているモノがあるのではないかという予想もしましたけど、結果的には「阿修羅王カイ」のアーム展開状態がアナザーだったと。
◆忌まわしき裏切りの烙印
◇ZX-049 火群 剣柳斎 [火群一族(頭領)/Power12・A/人間/男/火群限示(67歳)]
外海の深奥にあるという「火群の里」にて、人知れず秘宝「紲晶石」を守り続けていた隠密集団「火群一族」の頭領。
やむを得ぬ事情から里に置き去りにされたカイの育ての親、そして武術の師匠でもあるものの、なんとも出番と言えば過去話に絡むかどうかという、カード裏から得られる情報だけでは空気的な扱いに;
もっとも、火群一族の設定を掘り下げるにも直接的な関係者が不可欠でしたし、ネタバレの都合上から剣柳斎が公式のキャラクターページにて未公開の段階で、早々に「精神遠隔感応(テレパシー)でカイと連絡を取り合っていた」なるつぶやき補完をするあたり、とりあえず制作側では在って然るべきという扱いなのは間違いなくw
そうなると剣柳斎は、カイが鳳凰学園に編入してからこれまで逐一、紲晶石に関する経過報告を受けていたことになりますけど、本当にガイたちが紲晶石を強奪した理由を知らなかったのかどうかを考えると、実は把握していた、もしくは薄々勘付いていたとした方がしっくりする次第。
まず秘宝を強奪されてからの一族は団結が崩れ、火群の里を抜ける者も後を絶たず、衰退の一途を辿っているとの情報より、そうであるならカイのことを“裏切り者の息子”として責めても不思議ではない状況に、たとえ本人が「紲晶石奪還の使命」に名乗りを上げたとしても、または幼子を責めるものではないと寛容になったとしても、ガイが一族を裏切らざるを得なかった切っ掛けを具体的、または間接的にでもなにかしらを知っていた(理解を示した)ならば、カイを火群一族の戦士として育て上げた理由付けにもなるかなと。
もっともそれが仮に“身内の恥は自ら払拭せよ”みたいな掟があっての非情な行いならばそれまでですが、もうひとつ仮に一族の団結が崩れた理由として、守るべき「紲晶石」の喪失や誰一人としてガイを止められなかった責を感じたのは然りながらも、裏切り者の息子を育て上げる=頭領・剣柳斎がガイの思惑、つまりはカイを火群の里で鍛え上げて、紲晶石の魔力にも耐え得る戦士に成長させる意図を汲んだとするなら、真相を明かしたかどうかは兎も角、それが一族の中で対立の火種になり、衰退の原因の一端になったとしても不思議ではなく。
なによりも事の真相を知っている魂獣:龍鬼やイヅナという存在が、カイの側にいた訳ですし、口ぐらを合わせて“ガイは裏切り者”という認識そのままに、身内が犯した恥を払拭する責任感、そして自分を置き去りにした復讐心を糧として、来るべきその日までカイを育て上げた…そんな風に考えれば、此処で火群一族自体との因縁も払えますしね。
ただの事後報告で、実は親が子を思っての止むを得ない裏切りでした---と、納得させるというのも、なんとも物分りが良過ぎですから、ひとつこんな仕掛けでも設けていればなと、突飛な推測を展開させてみましたわw
もしもその事後報告がなんらかのフラグになっているならば、それはそれで面白いですけど、第4弾の展開が見えている現状ではどうにも。
ともあれ今後のつぶやきかなにかしらで、この辺りが把握されれば良いなと…なにやらカリンの段と同じく、もうひとつ踏み込んで欲しいところですね。
◆激情の拳、閃光の瞬
◇ZX-050 六道拳カイ [麒麟(火群一族)/Power15・S/人間/男/光明司魁(16歳)]
◇ZX-051 六道鬼神 魔破羅琉輝 [麒麟/Power18・S/魂獣・解放状態/男/龍鬼]
学園長ガイによる「火群カイ討伐指令」を受けての宣戦布告をし、自らの専用神具:六道拳アスラを拳に、その魂獣:龍鬼を傍らにして猛々しいまでの形相を浮かべているのが「六道拳カイ」のカード。
コレクションファイル付属の同名カードと比べれば、その表情の差はより悪人的な印象を受けないでもないですけど、遂に目当ての紲晶石、そしてそれを持っている復讐対象の学園長ガイを目前に、これから敵に回った鳳凰学園の生徒たちを相手に大激闘を繰り広げるとなれば、激しく昂ぶる感情を抑え切れない、さしずめ某・通りすがりのライダーよろしく“激情態”と称しても。
割とシチュエーション的にも近いモノがありますしね…今弾でのカイや係るものには、何処か平成ライダーシリーズを想起させる要素やセリフも見受けられますし、加速能力=クロックアップや、プートンに向けられたセリフの悪鬼→悪魔と置き換えるなど、なにしろ過去にはあの「宇宙歌姫」やら「キラーン♪」やらと悪ノリした製作スタッフですし、意識していないこともないのかなと。
そうして感情を剥き出しにするカイの隣に、ようやく姿を現したのが神具:六道拳アスラの魂獣:龍鬼。
彼はカイの初契約魂獣であり、生まれた時から見守っていたというところから、おそらくは火群の里で管理されていたか、それともガイが神具:輝煌拳フドウミョウオウとは別に所持していた神具(未契約)のひとつなのか、ともあれカイとは実に16年間---契約したのはそれから3歳になるまでの間なので、イコール契約年数ではないものの、かなり長い付き合いなのは間違いなく。
だからこそ事の真相を知りつつも、それがカイのためになるのだと、気持ちを理解出来るガイとサラの真意は伏せたままに、此処までの13年間を共に歩み続けてきたと。
ただ、なにかとカイに馴れ馴れしいイヅナのことは気に入らないらしく、その感情が紲晶石絡みの嫌悪感よりジェラシーが先立っているというのも、それこそ兄弟みたいな強い絆を感じているからなのかな。
ところでほんの半年ほどとは言え、カイと行動を共にしていた牙炎や、天ヶ原メンバーの魂獣たちは、イヅナのみならず龍鬼の存在にまで気が付かなかったのか---と考えを巡らせてみれば、そう言えば涼白銀が意味ありげなセリフを吐いているところから、その示すものが神具:六道拳アスラとすれば、少なくとも龍鬼の存在自体は感じ取っていたことになりますけど、カイが魂獣ハーフという特殊な存在であることも隠れ蓑となったか、正に木を隠すなら森に(
そんな魂獣:龍鬼の解放状態が、自己の肉体のみならず、あらゆる対象の運動速度を加速させる光の悪鬼---「六道鬼神 魔破羅琉輝」。
果たしてカイの持っている能力:加速能力も、龍鬼(琉輝)の力に因るものですが、これと性質は違えど良く似ている“万物の動きを制御し、離れた場所から自在に操ることが出来る”能力を持っているのが、ガイの神具:輝煌拳フドウミョウオウの魂獣にして、なんとカイの母親でもあるサラ、その解放状態である光の女神「不動鬼神 沙々羅明王」でして。
それ以外にも共にグローブ系の神具の魂獣、そして光の悪鬼と女神など、どちらも微妙な共通項を持つ2人ですが、第1弾の牙炎凰と至電龍の剣神繋がりによる解放後の姿形の類似や、今弾におけるパルセットとパルシオンのように、本来はふたつでひとつの対になる神具に宿る魂獣だったりと、魂獣の中でも特殊な間柄が存在している場合もありますし、龍鬼とサラにもなにかしらの関係性、たとえば姉弟のように“神具:六道拳アスラのプロトタイプが神具:輝煌拳フドウミョウオウ”だとか、そんな設定があっても面白いかなと。
ちなみに龍鬼の赤い棍と、サラが手にしている倶利伽羅剣のデザインは、あのマキシとゼロが持っていた装備に通じるものだったり。
共に新星神として誕生しているだけに、この符合にはなにかしら…というのはちょっとこじ付けが過ぎますねw
とりあえず、今回は此処まで。
おかしいなぁ…ストーリー進行の説明を省くようにした分、テキスト量は減って然るべきなのに、まさかこんなにも伸びるとは;
いや進行を考慮せず、むしろ順番の制限が無くなったことで、余計に書けることが増えたとも。
ともあれ次回からは少し抑え気味に、せめてZX-F第4弾発売までには区切りを(ぉ
※次記事:「なにもかも振り切って」(2011-01-14)に続きます。