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守るべきもの

2008-04-05 23:49:00 | Anime(アニメ・コミック)
■アニメ「灼眼のシャナⅡ」---第24話(最終回)「守るべきもの」

ゲーム版のオリジナルキャラクターであった“戯睡郷”メアや、存在全てが謎を秘めていた近衛史菜の登場など、アニメ独自の要素を踏まえつつ、第1シリーズにて描き残した事柄を中心に、日常シーンや設定補完に費やした序盤戦。
清秋祭を大きな分岐点として、悠二自身に関わる謎に、“彩飄”フィレスの襲来と、仮装舞踏会の計画が錯綜し始めた中盤戦。
果たしてそれらを経ての、迎えた後半戦。
各々がそれぞれ自らの進むべき道を探りながら、ひとつの答えに辿り着こうとする中、“壊刃”サブラクとの死闘、そして遂に動き出した“大命”により、シャナたちフレイムヘイズと、仮装舞踏会の激戦は、ひとつの幕引きを迎える---!!

という訳で、昨年10月より放送が開始されたアニメ「灼眼のシャナ」第2シリーズ「灼眼のシャナⅡ」も、いよいよ最終回。
現状で原作自体が未完結であり、その展開的に区切りが付け難い分、アニメ版では何処までを描き切り、作品として明確に幕引きさせる(第3シリーズがあれば別ですが)のかが問題でしたが、実際に蓋を開けてみれば、此処までで描き得る、一先ずの最終回としては及第点だったのではないかと。

ミステス(悠二)から抜き出した宝具“零時迷子”を心臓とし、“偽りの器”近衛史菜によって蒐集された感情サンプルより形成された意思総体=脳と共に、中核となる“暴君Ⅱ”に宿し、巨大な時計塔を外骨格にして、第1シリーズのラストから御崎市に残され、隠蔽されていた膨大な“存在の泉”を起動エネルギーに、本来はあちら側の世界より渡り来る以外に存在するはずのない“紅世の徒”を、この世界で生み出そうとする壮大な実験---それによって形を成してゆく“敖(ごう)の立像”を巡り、シャナとヘカテー、ヴィルヘルミナとシュドナイが戦闘状態に入り、“殻”突入時に負傷したマージョリーは回復に努める。
また時を同じく“敖の立像”内では、悠二が自らの存在の力の消費も厭わず、「僕は僕の戦いをする」と覚悟を決め、戦況としては圧倒的に不利ながら、各々がそれぞれの戦いを繰り広げる事に。

とは言え、仮装舞踏会の切り札である“敖の立像”は起動までに時間を要する上、戦闘によって予定外のダメージを与える訳にもいかず、シャナたちにそれを逆手にとられ、思うように大質量の攻撃が出来ず、躊躇しているヘカテーとシュドナイの様子から、やはりこれも“教授”の絡んだ計画らしく、微妙に穴があるのだなとw
その後の、どうにか突破口を開こうと、再び交戦状態に入ったシャナからの「どうして悠二を」という問いに対する、ヘカテーの答え---「私を空っぽでなくしたもの」には、第1シリーズにて器を重ねた行為によって、自分が空虚な存在であると認識させられた事、そして近衛史菜として接していた記憶が、自分の中の何かを充たしている事、そのふたつを示しているのかな?
そして、それに続く言葉の「役目を終えたものはただ消える」には、近衛史菜を指しているとも、坂井悠二を指しているともとれる、何処か切なげな意味合いが込められている点から、この辺りのセリフは、ただ大命成就に対して冷徹に望むヘカテーが、彼女と合一した近衛史菜という存在の持つ“楽しかった日常の記憶”に揺さぶられているとも思わせ、やがてその通りにか、“彼女”の存在はこの戦いの結末に大きな影響を齎した次第。

果たして“殻”の外でも、見えない戦況に不安を抱く吉田さんが、悠二の危機に宝具“ヒラルダ”を使うか否かの判断に迷うものの、最終的にはシャナと悠二の帰還を信じて、ヒラルダは発動させず仕舞い。
原作でも未使用な以上、此処で無理にオリジナル展開を用意して発動させても、フィレスの動向は明確ではありませんし、何よりも吉田さんを物語から欠く事は出来ませんから、当然と言えば当然なのですけどねw

ヴィルヘルミナの孤軍奮闘、マージョリーの助力もあって、何とか“敖の立像”内にて悠二と合流したシャナは、共にその最深部にて“敖の立像”の中核を成す“暴君Ⅱ”と対峙し、タイムリミットの迫る中、その圧倒的な力に苦戦する2人だったものの、“暴君Ⅱ”とリンクしているヘカテーの心に生じた、悠二に対する一瞬の躊躇いが決定的な隙を生み出し、悠二が“零時迷子”を取り戻した直後、シャナの一撃が“暴君Ⅱ”を討ち倒した。
先述したヘカテーの感情の揺れが、この最終局面において大きく影響した訳ですけど、第1シリーズでも、重ねた器の均衡が崩れたのはヘカテーの不安定さの影響でしたし、今回は近衛史菜としての感情の存在があるとしても、常に仮装舞踏会の計画の中核に位置するヘカテーが、逆に計画の支障となっているのは、アニメ版においては、仮装舞踏会の大きなウィークポイントになっている気がしないでもなく。
彼女の戸惑いと、知らず浮かんだ涙は、今後にどのような影響を残すのか…第3シリーズがあれば、今回のオリジナル設定もしっかりと活かして欲しい所です。

フレイムヘイズと仮装舞踏会の戦いは、一先ずの幕引きとなり、悠二・シャナ・吉田さんは、あらためてクリスマス・イヴの選択のやり直しをする事に。
最終回だけのED曲「sense」<川田まみ>をBGMに、果たして悠二が選んだのは------という所で、本編は明確な答えが出されないままに終了。
勿論、涙を浮かべる吉田さんと、それと対照的に満面の笑顔を浮かべるシャナが、ズバリそのまま答えと解釈する事も出来ますし、悠二のセリフ「日常を大きく動かした」「その先にあるものを信じて」から、明確に何らかの選択した事は判断出来ますけど、その通りに受け取ってしまうのは、ちょっと早計かもしれませんね…。
そう思う理由のひとつは、まず何よりも原作の展開に順ずるならば、同様のシーンにおいて、ひとつの選択をした悠二は(ネタバレに付き、省略)という点。
またひとつは、仮装舞踏会の計画が失敗したにも関わらず、余裕の笑みを浮かべるベルペオルの存在と、前話の視聴感想記事にて触れた“暴君Ⅰ”=零時迷子と“暴君Ⅱ”のリンクについて。
そしてもうひとつ、暗闇の先、雪道に残る足跡が不自然に途切れている点。
これらをひっくるめて、仮に第3シリーズが存在するとすれば、その冒頭は衝撃の展開が待ち受けている可能性も考えられますけど…ともあれ、まずは第2シリーズを総括を。

序盤戦で日常パートにちょっと枠を取り過ぎ、本当にこんな要素が必要なのだろうかと思わせる部分もありましたが、一応はそれらが近衛史菜の肉付けと、シャナと吉田さんの心の成長に関係するものであると解釈出来、直接的ではないものの、史菜に関わる伏線も回収。
大戸ファンシーパークの着ぐるみの謎は回収されないままでしたが、まぁ、それはそれとしてw
また、短編「マイルストーン」の映像化も叶いましたし、後半のバトルシーンの連続と、それまで溜め込んでいたものを吐き出したかのような、ハイクオリティなアクションに魅せられ、そして未完ながらも、第2シリーズの締めとしては(どうにか)完結しているので、個人的には十分に満足出来ましたね。
シャナのあの名(迷)言も聴けましたしw

スタッフ&キャストの皆様、2クールの放送、お疲れ様でした。
第3シリーズも(あればですが)、また期待していますのでw(ちょ

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1 コメント

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Unknown (mmm)
2008-04-06 11:48:02
絶対可憐チルドレン面白いですね。
椎名氏の漫画って椎名百貨店しか読んでなかったけれど(1話目リアルタイムで本誌掲載で)。
GS美神はアニメは見ましたがチルドレンのアニメは久し振りに愉しめそう。
白石女史の声で萌えたのはメモオフ(ゲーム)の関西弁キャラ以来。
しかし中村悠一大活躍ですなw
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