■劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー
※此方の記事は、昨日投稿記事:未来は、理想にも絶望にも変わってゆく---。(2009-08-09)より続いております。
お読みになられる場合は、まず上記記事より先に願います。
また、以下の記事は過度なネタバレを含みますので、反転処理させて頂きますことをご了承頂くとともに、タグが有効で無い端末などで御覧の場合は、お気を付け頂きますよう、重ねてよろしくお願い致します。
◇
◇大ショッカーによる世界征服開始
まるで最初からの筋書き通りだったかのごとく、新たな大首領として大神官ビシュム(小夜)と月影(シャドームーン)を迎えた大ショッカーが、いよいよ全“世界”への侵攻を開始…って、いきなりの骨戦闘員ミサイルに盛大に吹いたw
足裏(と言うか、下半身?)からロケット噴射し、上空高く舞い上がって、あたかもスカイダイビングのフォーメーションのごとく組み合わさった後、それぞれが地上に向かってミサイルとして落下して行くなんて、あまりにも馬鹿過ぎるがゆえに逆に怖い兵器の登場ながら、その際のBGMが優雅なピアノだったが為に場内からは笑い声が(
◇鳴滝と海東
当然に、大ショッカーの侵略の手=人間狩りは夏海にも襲い掛かり、物陰に身を隠す彼女を救い出したのは、なんと鳴滝。
テレビシリーズでも過去に何度か彼女を救いたい、或いは救い出そうと行動していたこと---たとえば龍騎の世界で夏海が収監された際などもありましたが、此処でいきなり“だから言ったのだ”的な発言をされても、貴方の立ち回りや言動がどう見ても聞いても悪役然だった所為で、いまいち違和感が拭えず;
ともあれ士の立ち位置が“悪”になった以上、それに対抗する鳴滝は“正義”とばかり、夏海を窮地から救い出して別の世界へ逃げるも、其処にもまた大ショッカーの手が伸びていたと。
果たして今度は、骨戦闘員に化けて集団に潜り込んでいた海東に助けられ、事態を好転させるべく鳴滝の進言(!)から、海東と夏海は大ショッカーに対抗する為の戦力として、ライダーバトルで生き残った別の世界のライダーを集め始める訳ですが---この選択が失敗だったことを、直後のシーンで思い知らされることにw
なおパンフに因れば、海東は夏海の秘伝のツボ押しで協力させられたことになっているのですけど、本編中にはそんなシーンは無かったので、これはディレクターズカット版待ちと。
ちなみに此処ではディエンドライバーもまた大ショッカー製であり、それを海東が盗み出したこと、そして海東は(おそらくは鳴滝も)最初から士の正体を知っていたこと(※ディエンドの世界で言おうとしていたこと)が明かされましたが…ことごとく邪魔をしていた鳴滝は兎も角、海東が此処まで放って置いたのは、おそらくお宝以外に興味無しというスタンスを(
◇結城丈二=ライダーマン
信じていたものたちに裏切られ、最後に縋ったものにも拒絶され、絶望の淵に居た士の前に、ひとりの男が現れる---男の名は結城丈二、かつて組織を裏切った罪として、大首領(=士)に右腕を奪われた男。
という訳で、Gacktさん演じる結城丈二=ライダーマンが登場。
当初は士への復讐心から彼の命を狙っていたものの、なにもかも失い、命さえ投げ出そうとする士の姿に“殺す価値も無い”と吐き捨て、逆に“罪を背負って生きろ”と叱責し、劇場版の予告編でも多用されている、あのセリフ---「たとえ孤独だとしても、命ある限り戦う…それが仮面ライダーだろう!」に繋がって行く次第。
この辺りの台詞回しは奮えましたが、やはり気になったのは、あのやけに奇妙なデザインのカセットアーム。
どうやら調べてみれば、この劇場版「ディケイド」の主題歌「The Next Decade」のプロモに登場するシロモノだそうで、詰まるところが現代的アレンジを施したカセットアームなのでしょうが、本編ではライダーマンへと変身する姿もなく、その後のライダーマン登場シーンでも、このカセットアームは使用していないので、あくまで結城丈二=ライダーマンであっても、この世界のライダーマンと昭和シリーズのライダーマンとは別物、パラレルな存在なのでしょうね。
◇明らかな人選ミス
大ショッカーに対抗するため、生き残ったライダーたちに協力を仰ぐべく、まず海東と夏海が声を掛けたのはキックホッパーと王蛇…って、他に選択肢無かったんかい!?
案の定、ふたりが興味を示したのは大ショッカーが支配する“地獄”で戦う方であり、勧誘は見事に失敗w
しかも海東が襲い来る2人に残したのが、パンチホッパー・ガイ・ライアという、完全に嫌がらせとしか思えない人選に、海東は決裂した際の対処を最初から用意していたとしか(
◇士・復活
ジャーク将軍率いる怪人たちに追われる海東と夏海だったが、やはり劣勢は否めず、徐々に追い込まれて行くことに。
其処に満を持して---自らの罪は自らで背負っていくと、大ショッカーを潰す覚悟を決めた士が登場。
正に主役は遅れてやって来るの王道パターンですけど、結果的には利用されていた節が強くとも、自主性で大首領の座を受け入れていたのも事実だけに、やはり自業自得な訳ですが、最早それを突っ込むのは野暮ですかね。
ともあれ復活したディケイド、そしてディエンドのディメンションシュートの前に、ジャーク将軍はあっさり敗退。
◇オヤジギャグ
迫り来るディケイド・ディエンドを前に、地獄大使と死神博士もその正体を現して迎撃に出るのですけど、2人が本当の姿に変身する際に放ったオヤジギャグが、正に空気読めとw
地獄大使「(唐突にうがいを始めて)ガラガラガラガラ…ガラガランダ!」
死神博士「(スルメとビールを取り出して)烏賊でビール、イカデビール、イカデビル!」
あんたら…;
◇全仮面ライダー、集結せよ!(クウガ・J欠席)
果たしてそのまま大ショッカー要塞基地近く、ディケイドとディエンドが姿を現すも、物量に勝る大ショッカーの前に苦戦。
しかしその時、世界を繋ぐ橋(オーロラ)を超えて、ライダーバトルで敗れて消えたはずの、全仮面ライダーが戦場に集結!
もっともストーリーの展開上、クウガとJは不在ながら、昭和然とした“助けを求める人がいる限り、仮面ライダーは不死身だ!”的な1号の見得も含め、24人の仮面ライダーが居並ぶ様は、あの「G」で見られた平成ライダー全員集合以上に、正に圧巻のひと言でしたね。
ひょっとすれば、彼らを集めたのは鳴滝やもしれませんけど、劇中にそんな描写は一切無い上、鳴滝の出番自体が先述のシーンで最後だっただけに、真相は不明のまま;
◇vs. ガラガランダ
此処からは正に大乱戦状態で、一応はそれぞれに見せ場もあるものの、たとえばフォームチェンジしたり、固有の特殊技能を発揮することもほとんど無いので、ちょっと勿体無い部分もあり。
ともあれそんな大乱戦の中、1号・2号・BLACK RX・カブトがガラガランダとの決戦に挑み、最後は1号・2号のダブルキックでトドメ。
派手なエフェクトとかは無かったものの、ダブルキックを受けたガラガランダの吹っ飛ばされ方が凄まじかったのには、これぞ元祖とでも言いますか(
◇vs. イカデビル
此方はディケイド・ディエンド・ファイズ・ブレイド・電王・キバと、全て平成シリーズで面子を揃えた決戦。
イカデビルも応戦したものの、決着はFFRファイズ→ディケイド、FFRブレイド→ディエンド、FFRキバ→FFR電王>モモタロスによる「俺たちの必殺技 ファイナルアタックライドver.」で敗北。
別段に電王をモモタロスにする必要は無かった気がしないでも無いですが、それはまぁサービスと(
◇vs. ライジングアルティメットクウガ
そしてディケイドの前に姿を現した“究極の闇”ライジングアルティメットクウガ(暴走)---なのですが、ほんの数カットだけディケイドを圧倒こそすれ、その決着は呆気なく、士が小夜に向かって、生身で放った本心“お前も自分の力で飛び出せる”的な言葉に気持ちが揺らいだ小夜が、月影を振り切って地の石を破壊。
という訳で、ライジングアルティメットクウガは暴走状態から解放され、ユウスケも正気を取り戻しましたとさ(ぉ
それにしても、この戦いの根底にあるものって、結局はただの兄妹喧嘩だった気が(
◇vs. シャドームーン
真の黒幕、“創生王”シャドームーン降臨。
対するはディケイドと、正気を取り戻したライジングアルティメットクウガ(※以降、クウガはこの姿)の2人ながら、シャドームーンの力は圧倒的で、究極の力を手にしている“はず”のライジングアルティメットクウガでさえも歯が立たず…確かにシャドームーンも強いとは言えど、パンフのデータ的には化物じみたスペックを誇るライジングアルティメットクウガだけに、こうまで押されるのもなにやら。
ふと思ったのは、劇中でのクウガ(ユウスケ)はライジングになる経緯を経ていない為、このライジングアルティメットはかりそめ、地の石の力でオーバースペックを出していたに過ぎず、その実は通常のクウガと変わらない、ゆえにシャドームーン相手でも押されてしまうのかなと。
だとしたら、パンフに掲載されていたスペックは、ちゃんと経緯を経てライジングアルティメットに辿り着いた場合、そんな風に考えるのが妥当ですかね。
◇Wさんは番宣にやって来ました。
シャドームーン相手に、ディケイドとライジングアルティメットクウガが苦戦する戦場へ、突如として割り込んだ謎の仮面ライダー。
ディケイド「緑のライダー!?」
シャドームーン「黒のライダー?」
W(ダブル)「どっちもだ。俺の名は仮面ライダーW、さぁ、お前の罪を数えろ!」
---そんな感じで、TVシリーズ「ディケイド」の後番組「仮面ライダーW」より、W(サイクロンジョーカー)が登場。
Wがこの劇場版に登場するというのは、以前から情報を把握していましたが、それこそただの“通りすがり”程度に思っていたので、これで出番は終わりかなと思いきや、なんとシャドームーンと一戦交え、ヒートジョーカーからヒートメタルへハーフチェンジ、そのままシャドームーンを大ショッカーの要塞基地壁面へと吹っ飛ばしてしまったというw
しかも「超電王」のディケイドよろしく、後の決着を見届けるでもなく、そのままハードボイルダーで戦場を後にしてしまう…彼もおそらくは鳴滝にでも連れて来られたのでしょうが、実に美味しいところを持って行った上、ひょっとすれば「W」本編とも繋がるやもしれないリンクについては、いずれ回収されるなんてことも?
◇オールライダーキック!
Wのナイス(?)アシストをチャンスとばかり、まるで流星のごとき、全仮面ライダーによる一斉ライダーキックが、壁面のシャドームーンもろとも大ショッカー要塞基地を破壊。
もうやめて、シャドームーンのライフは(
◇キングダーク vs. J
しかし戦いは未だ終わらず、基地の残骸より出現した、最後の大幹部キングダークによって、オールライダーは大ピンチに陥る。
これで「X」よろしく内部から破壊するのでは、彼の出番も無くなってしまうので、それに対するはディエンドが召喚したJ(ジャンボフォーメーション)となるのですけど、大仰に登場した割にはあまり良いところ無く、しかも倒れこんだ拍子に仲間を潰しかける有様には泣けるで(
◇ファイナルフォームライドゥ…ディディディディケイド!
そうして最後の一手として、他の平成ライダーが出来るなら、ディケイドだって出来るだろうとばかり、あのお約束のやり取りを経て、なんとディエンドがディケイドをファイナルフォームライドw
変形したその姿はディケイドライバーそのもので、行く先はJのベルト部分、果たして出現したのは、ディケイド コンプリートフォーム(ジャンボフォーメーション)!
…なんか、物凄いトンデモ展開に(
◇ファイナルカメンアタックフォームライドゥ!
やがてDCDCF(J)がキングダークを圧倒し、トドメの一撃は全て(?)の仮面ライダーの力を結集し、その姿をカードに変えて放ったファイナルカメンアタックフォームライド:ディメンションキックで、キングダークは爆砕---かくて大ショッカーの野望は潰えた、と。
あの「DX ディケイドライバー」に存在していた、謎の音声の正体はコレだった次第ながら、正に“みんな力をひとつに”という王道な必殺技は燃えますね。
ただ、本当に全員だったのか---特にディエンドが参加していたのかは不明ですけどw
◇さよならは言わない
戦い済んで、仮面ライダーたちはそれぞれの世界へと帰って行く。
此処で誰一人、士を責めるでもなかったのは、この戦いの中で理解し合ったからなのか、実に清々しい別れのシーンかなと。
オーロラの向こうに消える寸前、最後にサプライズとして、アギト=津上翔一(賀集利樹)と、BLACK RX=南光太郎(倉田てつを)、そしてモモタロスが士にメッセージをひと言残して行くのですが---前者2人が「君の本当の旅はこれからだ」「君には俺たちが付いている」みたいな感動的なものだったのに対し、モモさんは「もう呼び出すんじゃねーぞ、俺は“超”忙しいんだからな!」…モモさん、しっかり此処でも「超電王」の宣伝ですか(
ちなみにこの場面で、海東がアマゾンにギギの腕輪を返すシーンがあるのですけど、ひょっとしてコレがテレビシリーズとのリンクになっているのかも?
◇The Next Decade
ラストはやはり、俺たちの旅はまだまだ続く---という感じで。
そう言えば世界の滅びの真相や、士が記憶を失った理由、鳴滝の存在云々もまだ明かされていませんし、なによりも死神博士として倒されたはずの光栄次郎が、普通にラストシーンに登場しているのは一体w
やはりアレは別人なのか、それともなにかしら操られていたのか、それともなんらかのきっかけで、栄次郎と死神博士の人格が入れ替わるのか…うーむ、謎だ;
ともあれ、閉じ篭っていた小夜も自らの旅に出発し、士たちも次なる世界を目指して、新たな旅へと。
まだテレビシリーズの終着点は見えていませんが、まずはひとつの結末に---Journey through the decade>the next decade.
ところで最後に告知として、12月に公開されるという劇場版 仮面ライダー・冬の陣「ディケイド」「W」のアナウンスがあったのですが、年2回の公開も然ることながら、またしてもディケイドが絡むとなると、今回のW登場との関係も、此方で明かされる可能性もあるかな?
◇
---という訳で、長々と書き連ねて来ましたが、劇場版「ディケイド」の視聴感想…と言うか、ストーリー解説みたいなものでしたw
劇場版の内容的には、ちょっと大味で、ツッコミどころも多々あれど、それを踏まえてもオールライダーが顔を揃えるという要素、そしてクライマックスの盛り上がりは間違いないので、入場者特典も含め、観に行こうかと考えておられる方は、お早めにどうぞ。
※此方の記事は、昨日投稿記事:未来は、理想にも絶望にも変わってゆく---。(2009-08-09)より続いております。
お読みになられる場合は、まず上記記事より先に願います。
また、以下の記事は過度なネタバレを含みますので、反転処理させて頂きますことをご了承頂くとともに、タグが有効で無い端末などで御覧の場合は、お気を付け頂きますよう、重ねてよろしくお願い致します。
◇
◇大ショッカーによる世界征服開始
まるで最初からの筋書き通りだったかのごとく、新たな大首領として大神官ビシュム(小夜)と月影(シャドームーン)を迎えた大ショッカーが、いよいよ全“世界”への侵攻を開始…って、いきなりの骨戦闘員ミサイルに盛大に吹いたw
足裏(と言うか、下半身?)からロケット噴射し、上空高く舞い上がって、あたかもスカイダイビングのフォーメーションのごとく組み合わさった後、それぞれが地上に向かってミサイルとして落下して行くなんて、あまりにも馬鹿過ぎるがゆえに逆に怖い兵器の登場ながら、その際のBGMが優雅なピアノだったが為に場内からは笑い声が(
◇鳴滝と海東
当然に、大ショッカーの侵略の手=人間狩りは夏海にも襲い掛かり、物陰に身を隠す彼女を救い出したのは、なんと鳴滝。
テレビシリーズでも過去に何度か彼女を救いたい、或いは救い出そうと行動していたこと---たとえば龍騎の世界で夏海が収監された際などもありましたが、此処でいきなり“だから言ったのだ”的な発言をされても、貴方の立ち回りや言動がどう見ても聞いても悪役然だった所為で、いまいち違和感が拭えず;
ともあれ士の立ち位置が“悪”になった以上、それに対抗する鳴滝は“正義”とばかり、夏海を窮地から救い出して別の世界へ逃げるも、其処にもまた大ショッカーの手が伸びていたと。
果たして今度は、骨戦闘員に化けて集団に潜り込んでいた海東に助けられ、事態を好転させるべく鳴滝の進言(!)から、海東と夏海は大ショッカーに対抗する為の戦力として、ライダーバトルで生き残った別の世界のライダーを集め始める訳ですが---この選択が失敗だったことを、直後のシーンで思い知らされることにw
なおパンフに因れば、海東は夏海の秘伝のツボ押しで協力させられたことになっているのですけど、本編中にはそんなシーンは無かったので、これはディレクターズカット版待ちと。
ちなみに此処ではディエンドライバーもまた大ショッカー製であり、それを海東が盗み出したこと、そして海東は(おそらくは鳴滝も)最初から士の正体を知っていたこと(※ディエンドの世界で言おうとしていたこと)が明かされましたが…ことごとく邪魔をしていた鳴滝は兎も角、海東が此処まで放って置いたのは、おそらくお宝以外に興味無しというスタンスを(
◇結城丈二=ライダーマン
信じていたものたちに裏切られ、最後に縋ったものにも拒絶され、絶望の淵に居た士の前に、ひとりの男が現れる---男の名は結城丈二、かつて組織を裏切った罪として、大首領(=士)に右腕を奪われた男。
という訳で、Gacktさん演じる結城丈二=ライダーマンが登場。
当初は士への復讐心から彼の命を狙っていたものの、なにもかも失い、命さえ投げ出そうとする士の姿に“殺す価値も無い”と吐き捨て、逆に“罪を背負って生きろ”と叱責し、劇場版の予告編でも多用されている、あのセリフ---「たとえ孤独だとしても、命ある限り戦う…それが仮面ライダーだろう!」に繋がって行く次第。
この辺りの台詞回しは奮えましたが、やはり気になったのは、あのやけに奇妙なデザインのカセットアーム。
どうやら調べてみれば、この劇場版「ディケイド」の主題歌「The Next Decade」のプロモに登場するシロモノだそうで、詰まるところが現代的アレンジを施したカセットアームなのでしょうが、本編ではライダーマンへと変身する姿もなく、その後のライダーマン登場シーンでも、このカセットアームは使用していないので、あくまで結城丈二=ライダーマンであっても、この世界のライダーマンと昭和シリーズのライダーマンとは別物、パラレルな存在なのでしょうね。
◇明らかな人選ミス
大ショッカーに対抗するため、生き残ったライダーたちに協力を仰ぐべく、まず海東と夏海が声を掛けたのはキックホッパーと王蛇…って、他に選択肢無かったんかい!?
案の定、ふたりが興味を示したのは大ショッカーが支配する“地獄”で戦う方であり、勧誘は見事に失敗w
しかも海東が襲い来る2人に残したのが、パンチホッパー・ガイ・ライアという、完全に嫌がらせとしか思えない人選に、海東は決裂した際の対処を最初から用意していたとしか(
◇士・復活
ジャーク将軍率いる怪人たちに追われる海東と夏海だったが、やはり劣勢は否めず、徐々に追い込まれて行くことに。
其処に満を持して---自らの罪は自らで背負っていくと、大ショッカーを潰す覚悟を決めた士が登場。
正に主役は遅れてやって来るの王道パターンですけど、結果的には利用されていた節が強くとも、自主性で大首領の座を受け入れていたのも事実だけに、やはり自業自得な訳ですが、最早それを突っ込むのは野暮ですかね。
ともあれ復活したディケイド、そしてディエンドのディメンションシュートの前に、ジャーク将軍はあっさり敗退。
◇オヤジギャグ
迫り来るディケイド・ディエンドを前に、地獄大使と死神博士もその正体を現して迎撃に出るのですけど、2人が本当の姿に変身する際に放ったオヤジギャグが、正に空気読めとw
地獄大使「(唐突にうがいを始めて)ガラガラガラガラ…ガラガランダ!」
死神博士「(スルメとビールを取り出して)烏賊でビール、イカデビール、イカデビル!」
あんたら…;
◇全仮面ライダー、集結せよ!(クウガ・J欠席)
果たしてそのまま大ショッカー要塞基地近く、ディケイドとディエンドが姿を現すも、物量に勝る大ショッカーの前に苦戦。
しかしその時、世界を繋ぐ橋(オーロラ)を超えて、ライダーバトルで敗れて消えたはずの、全仮面ライダーが戦場に集結!
もっともストーリーの展開上、クウガとJは不在ながら、昭和然とした“助けを求める人がいる限り、仮面ライダーは不死身だ!”的な1号の見得も含め、24人の仮面ライダーが居並ぶ様は、あの「G」で見られた平成ライダー全員集合以上に、正に圧巻のひと言でしたね。
ひょっとすれば、彼らを集めたのは鳴滝やもしれませんけど、劇中にそんな描写は一切無い上、鳴滝の出番自体が先述のシーンで最後だっただけに、真相は不明のまま;
◇vs. ガラガランダ
此処からは正に大乱戦状態で、一応はそれぞれに見せ場もあるものの、たとえばフォームチェンジしたり、固有の特殊技能を発揮することもほとんど無いので、ちょっと勿体無い部分もあり。
ともあれそんな大乱戦の中、1号・2号・BLACK RX・カブトがガラガランダとの決戦に挑み、最後は1号・2号のダブルキックでトドメ。
派手なエフェクトとかは無かったものの、ダブルキックを受けたガラガランダの吹っ飛ばされ方が凄まじかったのには、これぞ元祖とでも言いますか(
◇vs. イカデビル
此方はディケイド・ディエンド・ファイズ・ブレイド・電王・キバと、全て平成シリーズで面子を揃えた決戦。
イカデビルも応戦したものの、決着はFFRファイズ→ディケイド、FFRブレイド→ディエンド、FFRキバ→FFR電王>モモタロスによる「俺たちの必殺技 ファイナルアタックライドver.」で敗北。
別段に電王をモモタロスにする必要は無かった気がしないでも無いですが、それはまぁサービスと(
◇vs. ライジングアルティメットクウガ
そしてディケイドの前に姿を現した“究極の闇”ライジングアルティメットクウガ(暴走)---なのですが、ほんの数カットだけディケイドを圧倒こそすれ、その決着は呆気なく、士が小夜に向かって、生身で放った本心“お前も自分の力で飛び出せる”的な言葉に気持ちが揺らいだ小夜が、月影を振り切って地の石を破壊。
という訳で、ライジングアルティメットクウガは暴走状態から解放され、ユウスケも正気を取り戻しましたとさ(ぉ
それにしても、この戦いの根底にあるものって、結局はただの兄妹喧嘩だった気が(
◇vs. シャドームーン
真の黒幕、“創生王”シャドームーン降臨。
対するはディケイドと、正気を取り戻したライジングアルティメットクウガ(※以降、クウガはこの姿)の2人ながら、シャドームーンの力は圧倒的で、究極の力を手にしている“はず”のライジングアルティメットクウガでさえも歯が立たず…確かにシャドームーンも強いとは言えど、パンフのデータ的には化物じみたスペックを誇るライジングアルティメットクウガだけに、こうまで押されるのもなにやら。
ふと思ったのは、劇中でのクウガ(ユウスケ)はライジングになる経緯を経ていない為、このライジングアルティメットはかりそめ、地の石の力でオーバースペックを出していたに過ぎず、その実は通常のクウガと変わらない、ゆえにシャドームーン相手でも押されてしまうのかなと。
だとしたら、パンフに掲載されていたスペックは、ちゃんと経緯を経てライジングアルティメットに辿り着いた場合、そんな風に考えるのが妥当ですかね。
◇Wさんは番宣にやって来ました。
シャドームーン相手に、ディケイドとライジングアルティメットクウガが苦戦する戦場へ、突如として割り込んだ謎の仮面ライダー。
ディケイド「緑のライダー!?」
シャドームーン「黒のライダー?」
W(ダブル)「どっちもだ。俺の名は仮面ライダーW、さぁ、お前の罪を数えろ!」
---そんな感じで、TVシリーズ「ディケイド」の後番組「仮面ライダーW」より、W(サイクロンジョーカー)が登場。
Wがこの劇場版に登場するというのは、以前から情報を把握していましたが、それこそただの“通りすがり”程度に思っていたので、これで出番は終わりかなと思いきや、なんとシャドームーンと一戦交え、ヒートジョーカーからヒートメタルへハーフチェンジ、そのままシャドームーンを大ショッカーの要塞基地壁面へと吹っ飛ばしてしまったというw
しかも「超電王」のディケイドよろしく、後の決着を見届けるでもなく、そのままハードボイルダーで戦場を後にしてしまう…彼もおそらくは鳴滝にでも連れて来られたのでしょうが、実に美味しいところを持って行った上、ひょっとすれば「W」本編とも繋がるやもしれないリンクについては、いずれ回収されるなんてことも?
◇オールライダーキック!
Wのナイス(?)アシストをチャンスとばかり、まるで流星のごとき、全仮面ライダーによる一斉ライダーキックが、壁面のシャドームーンもろとも大ショッカー要塞基地を破壊。
もうやめて、シャドームーンのライフは(
◇キングダーク vs. J
しかし戦いは未だ終わらず、基地の残骸より出現した、最後の大幹部キングダークによって、オールライダーは大ピンチに陥る。
これで「X」よろしく内部から破壊するのでは、彼の出番も無くなってしまうので、それに対するはディエンドが召喚したJ(ジャンボフォーメーション)となるのですけど、大仰に登場した割にはあまり良いところ無く、しかも倒れこんだ拍子に仲間を潰しかける有様には泣けるで(
◇ファイナルフォームライドゥ…ディディディディケイド!
そうして最後の一手として、他の平成ライダーが出来るなら、ディケイドだって出来るだろうとばかり、あのお約束のやり取りを経て、なんとディエンドがディケイドをファイナルフォームライドw
変形したその姿はディケイドライバーそのもので、行く先はJのベルト部分、果たして出現したのは、ディケイド コンプリートフォーム(ジャンボフォーメーション)!
…なんか、物凄いトンデモ展開に(
◇ファイナルカメンアタックフォームライドゥ!
やがてDCDCF(J)がキングダークを圧倒し、トドメの一撃は全て(?)の仮面ライダーの力を結集し、その姿をカードに変えて放ったファイナルカメンアタックフォームライド:ディメンションキックで、キングダークは爆砕---かくて大ショッカーの野望は潰えた、と。
あの「DX ディケイドライバー」に存在していた、謎の音声の正体はコレだった次第ながら、正に“みんな力をひとつに”という王道な必殺技は燃えますね。
ただ、本当に全員だったのか---特にディエンドが参加していたのかは不明ですけどw
◇さよならは言わない
戦い済んで、仮面ライダーたちはそれぞれの世界へと帰って行く。
此処で誰一人、士を責めるでもなかったのは、この戦いの中で理解し合ったからなのか、実に清々しい別れのシーンかなと。
オーロラの向こうに消える寸前、最後にサプライズとして、アギト=津上翔一(賀集利樹)と、BLACK RX=南光太郎(倉田てつを)、そしてモモタロスが士にメッセージをひと言残して行くのですが---前者2人が「君の本当の旅はこれからだ」「君には俺たちが付いている」みたいな感動的なものだったのに対し、モモさんは「もう呼び出すんじゃねーぞ、俺は“超”忙しいんだからな!」…モモさん、しっかり此処でも「超電王」の宣伝ですか(
ちなみにこの場面で、海東がアマゾンにギギの腕輪を返すシーンがあるのですけど、ひょっとしてコレがテレビシリーズとのリンクになっているのかも?
◇The Next Decade
ラストはやはり、俺たちの旅はまだまだ続く---という感じで。
そう言えば世界の滅びの真相や、士が記憶を失った理由、鳴滝の存在云々もまだ明かされていませんし、なによりも死神博士として倒されたはずの光栄次郎が、普通にラストシーンに登場しているのは一体w
やはりアレは別人なのか、それともなにかしら操られていたのか、それともなんらかのきっかけで、栄次郎と死神博士の人格が入れ替わるのか…うーむ、謎だ;
ともあれ、閉じ篭っていた小夜も自らの旅に出発し、士たちも次なる世界を目指して、新たな旅へと。
まだテレビシリーズの終着点は見えていませんが、まずはひとつの結末に---Journey through the decade>the next decade.
ところで最後に告知として、12月に公開されるという劇場版 仮面ライダー・冬の陣「ディケイド」「W」のアナウンスがあったのですが、年2回の公開も然ることながら、またしてもディケイドが絡むとなると、今回のW登場との関係も、此方で明かされる可能性もあるかな?
◇
---という訳で、長々と書き連ねて来ましたが、劇場版「ディケイド」の視聴感想…と言うか、ストーリー解説みたいなものでしたw
劇場版の内容的には、ちょっと大味で、ツッコミどころも多々あれど、それを踏まえてもオールライダーが顔を揃えるという要素、そしてクライマックスの盛り上がりは間違いないので、入場者特典も含め、観に行こうかと考えておられる方は、お早めにどうぞ。
労いの言葉、ありがとうございますー。
>文章をまとめる能力が羨ましい
自分からすれば、酷く雑な文章の上、物凄く回りくどい書き方になってしまう分、逆に申し訳ないです;
いやぁその文章をまとめる能力が羨ましいですな~。