永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

歩く時間軸で流れる関門海峡。

2010-05-31 21:31:24 | 日記・エッセイ・コラム
門司駅北口の大里海岸が整備されて数年経ちますが、現在は関門海峡の光景に促せられて歩くウォーカーの聖地となっています。陽が沈むころ午後7半から8時にかけて、老若男女が憑かれたように海岸を歩いている様は夕陽の後光に啓示を受けて歩いているかのように思えます。かと思えば、ベンチに座る若いカップルが寄り添い、海峡の潮に澄まし互いに何か物思いにふけつている様子に目のやり場に困ることもあります。愛を語っているのでしょう。海峡の夕陽に押し流されるように玄海灘の方に抜ける船は夜通し朝鮮半島か中国の方に進路を向けるのでしょうか。初夏の大里海岸はストーリーが増してきました。海峡の流れに逆らって遊歩道を歩く人たちは道草でも食っているかのように見えます。道は一本だけではないことを知っている人たちなのでしょう。対岸の下関から大里の方へ向けて潮を押し流す海峡は太古の昔から街道を歩く人を眺めているのでしょうか。


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