旧長崎街道木屋瀬宿跡。〈C〉著作権者: 永野宏三・ひろみプロ
遠賀川に沿って、江戸期から保っている家並みを見せている木屋瀬の町。町へ一歩足を踏み入れると、こぢんまりとした昔ながらの風景が息づいています。歴史的景観が消えてゆく今、町家の格子戸や商家の屋号がそのまま残っているのは、ちょっと時代劇を見ているかのように錯覚を覚えます。
木屋瀬は、古くから、長崎と小倉を結ぶ交通の要衝。さまざまな人々が集まり、江戸の時代、宿場町として栄えた歴史があります。街道跡には今も、江戸時代の典型的な町家造りの家屋があり、この町の歴史的景観を保っています。
木屋瀬のことを県外の知人友人に云っても以外と知られていないことに気づきます。それは日本全国どこの町にも宿場跡があるから、地元意識からして特によその歴史に興味がないのは、そんなものかもしれません。
でも木屋瀬は、複雑に交差する町の路の雰囲気から想像しても、過去の歴史資料から見ても、当時の宿場町風情が残像として伝えているのが実感できるのであります。
現実という四次元の影、それは夢うつつな、そして記憶の中の〈いつか見た風景〉なのかもしれません。わたしは、いま思うとそんな光景の絵ばかりを描いていたような気がします。描いた絵を今回思い切って発表してみることにしました。背景は、メタフォリックに門司港のあちこちに今も残る昔ながらの海峡の倉庫街、港駅、下町の風景と暮しです。こんな展覧会を、門司港の“ティー・ルーム センガク”さんでします。お時間ございましたら、わたしの童景画をご高覧いただけると幸いです。
門司港・ティー・ルーム センガク
平成23 年11月17日(火)~ 平成23 年11月26日(土)水曜日・定休
北九州市門司区東港町2-23(出光美術館うら・遊歩道沿)
tel 093-321-6700