永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

春の風と気。

2011-02-27 12:48:15 | 日記・エッセイ・コラム
日曜恒例の朝ウォークで門司競輪場横の坂道を登り不老公園あたりを歩いていたら、突風が吹いてきて、かぶつていたキャップ帽が吹き飛んでしまいました。朝から風が吹いていたのでそろそろ春一番かなと思っていた矢先のことです。関東は昨日春一番だったらしいですから、きょうの突風はおそらく春一番でしょう。昨日の戸の上山は中国大陸から飛んできた大気汚染物質でかなり霞んでいました。
そんな季節風の到来で、そろそろ春が本格的になってきました。先週買ってきたしだれ梅の花が満開になりました。
最近思うのですが、地球の気がおかしいのか、火山の噴火や、大地震、中東アラブ諸国の圧政に対するデモ、相変わらず先の迷いからくる渾沌とした日本政治状況、日常社会で起きる無気味な事件など、不安定になってきています。地球のマグマがそんな気を世界中に発しているのでしょうか。
最近本を読んでいなく活字に遠ざかっていたことからくるストレスが溜っていたこともあり、近くの図書館で本を借りました。
来週はもう三月です。あっと云う間ですね。



梅開花。

2011-02-22 15:41:20 | 日記・エッセイ・コラム
先週に小倉南区の市で買ってきて庭に植えた小さな“しだれ梅”の花が開らきました。高さ60センチほどの苗木に小さい芽がついていたのですが、春を思わせる陽気と土の暖かさで一気に開花したようです。

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ドロンちび丸。

2011-02-20 06:25:06 | 日記・エッセイ・コラム
街では古本屋さんの店をすっかり見かけなくなってしまいましたが、小倉南区の骨董店というか、今はやりのレトロ物の店で懐かしい“杉浦茂”さんの漫画全集(ヘップ出版・1988年発刊)を発見しました。ぼくにとっては貴重なものです。
今の若いアニメーション好きのひとたちには杉浦茂さんと云ってもピンとこないでしょうが、ぼくらの世代にとっては、すごいキャラクターを漫画の世界で描かれた方です。「ドロンチビ丸」「少年西遊記」「少年地雷屋」「猿飛佐助」「太閤期」「〇人間「八百・八だぬき」「モヒカン族の最後」「水戸黄門漫遊記」と数々の名作があります。昭和28年から昭和30年代にかけてブームがありましたから、ぼくらは少年時代の成長期とともに影響をもらったものです。ストーリーにわくわくしながら読んだものです。
手に入れた全集にはもちろんこれらの名作も入っています。目がくりっとして、ふっくらしたまん丸い顔は少年読者を惹き付けたものです。
ぼくは杉浦茂さんの漫画を読むとなぜかお腹が空いたことを思い出します。キャラクターの顔がそうさせたのでしょうか。今で云えばアンパンマンのキャラクターにこどもたちが食べ物に例えて興味をおぼえるように、杉浦茂さんのキャラクターにはそうさせる心理的なものがあるのだと思います。
買った本のバイオグラフィーに杉浦茂さんが田河水泡さんのお弟子さんだっとは、今の今まで知りませんでした。そう云えば、ホンワカしたマンガのストーリーに共通するものがあるような気がしました。



海峡の光りと風。そして倉庫のある風景。門司港。

2011-02-12 11:42:31 | アート・文化
門司港の東港町、浜町には倉庫街があります。倉庫群です。草野倉庫、三井倉庫、上組などの倉庫が歴史的な風貌を今に残像としてあります。先日倉庫街を歩いていますと、去年まであったはずの倉庫が取り壊されていました。いつもあった場所の見慣れた光景がとつぜん消えてしまった感じで、メモリーがぽっかりなくなったような気がしました。倉庫と倉庫の間から見える関門海峡。これがぼくの関門海峡であり門司港なのです。岸壁に連なる倉庫群の向こうに、午後三時頃になると海面いっぱいに降り注ぐ陽の光りでぜんたいがハレーションをおこしたようになるのが関門の風物でもあるのです。
東港には30年前くらいまで沖仲仕さん野姿を見ることができました。海岸に接岸していた船で荷揚げ作業をされていました。仲仕さんには女性の人も多かったです。界隈には港湾作業をする人たちが利用する食堂があちこちにあったのですが、今ではすっかり姿を消しています。また、港湾が18年前頃からはじまった観光事業としての門司港レトロ開発により、あたりの街のデザインが変わってしまいました。時代の流れというものでしょうか。でも海峡の流れと光りと風に西から東へ、東から西へと押し流され航行する船のある光景は少しも変わっていません。


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門司港東港の倉庫街。〈C〉永野宏三・ひろみプロ



町と人と温もりと。門司港。

2011-02-11 11:20:02 | 日記・エッセイ・コラム
門司港の錦町から庄司町、長谷、清見を歩くと昭和の面影を色濃く残した町並を見ることができます。たぶん家人が住んでいなく息をしていない家も見受けられます。町ぜんたいに時間が止まっているとした感があるのですが、けっして衰退しているというイメージではありません。町に住む人が昔ながらのそれも大正、昭和と代々から続く家を守っていることと小ぢんまりとした門司港の風情からくる街全体の造りからくるものです。
門司港の町には要所に歴史ある銭湯が数軒あったのですが、この数年の間に姿を消したところもあります。銭湯の建物はレンガや大理石で造られたものありました。ぼくはすごく気にいっていた旭湯さん、みどり湯さんも閉じられました。ここのふたつの銭湯のレンガ造り煙突は町のシンボル的ランドマークになっていて風格がありました。
ガラガラと音をたてそうなガラス引き戸のある日本家屋。家の奥から通りに家人の声が聴こえそうな棟つづきの家。そんな温もりのある門司港の町並。今の時代は流行で時代ごとに建物にも変化がありデザインが施されてつぎつぎに新しい町並がつくられていますが、忘れ去られてしまった日本の原風景が門司港には今も確かに息づいているような気がします。


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門司港東本町。〈C〉永野宏三・ひろみプロ